富士フイルムホールディングス

「富士フイルムグループ AI基本方針」を策定

人工知能技術を有効・適切に活用した製品・サービスの提供で社会課題の解決を加速

ニュースリリース

2020年11月30日

富士フイルムホールディングス株式会社(社長:助野 健児)は、このたび、研究・開発、生産、販売・マーケティングをはじめとする企業活動全般において、人工知能(AI)を有効かつ適切に活用するための指針として、「富士フイルムグループ AI基本方針」を策定しました。

富士フイルムグループは、社会の文化・科学・技術・産業の発展、健康増進、環境保持に貢献し、人々の生活の質のさらなる向上に寄与することを、企業理念として定めています。その理念に基づき、富士フイルムは、医療用画像診断やフォトイメージングの分野で、大量の画像データから価値ある情報を読み解く技術の開発を進め、蓄積してきました。このデータを読み解くための知恵と技術を強みとし、ヘルスケアや高機能材料などの領域においてニーズや課題にアプローチするAI技術の開発と社会実装を進め、社会課題の解決に取り組んでいます。

例えば、ヘルスケア領域では、AI技術*1を活用して設計した画像診断を支援する機能や、画像処理技術と自然言語処理技術を組み合わせて、検査画像をもとに所見文候補を自動生成して医師に提示する機能など、医療現場でのワークフロー支援を実現するさまざまなソリューションの提供・開発をスピーディーに進めています。高機能材料領域では、橋梁やトンネルなど社会インフラの老朽化と安全性の確認が社会課題となる中、AIを活用した画像解析によって、ひび割れ点検業務を大幅に効率化する社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」を提供しています。

一方、AI技術の社会実装が急速に進むにつれて、不平等や格差の拡大などAI技術がもたらすリスクについて社会的、倫理的、法的側面からの議論がグローバルで活発化しています。

今回策定した「富士フイルムグループAI基本方針」は、AIを活用するにあたり、その公正な利用、人権の尊重、情報セキュリティの管理、透明性の確保などの観点から、従業員一人ひとりがAIを有効かつ適正に活用することを定めるものです。本方針に沿って開発された安心・安全な製品・サービスを顧客に提供することで、新たな価値創出と社会課題の解決に取り組みます。また、本方針を適切に運用・活用していくため、AIを開発・利用する従業員向けのリテラシー教育などを充実させ、AIを高度に適切に活用できる人材の育成を強化していきます。

富士フイルムホールディングスは、AI技術の進展に伴う社会の動きや人々の価値観の変化を適切にとらえた上で、AI活用によりもたらされる豊かな価値を最大限生かし、よりよい社会の実現に貢献していきます。

  • *1 AI技術の一つであるディープラーニングを設計に用いた。
<富士フイルムグループ AI基本方針の骨子>
  1. AIの利活用により新たな価値創出を加速します。
  2. 基本的人権を尊重した製品・サービスの開発・提供に取り組みます。
  3. 適切かつ公正に利用します。
  4. 利活用する情報のセキュリティ確保に努めます。
  5. 説明責任を果たし透明性を確保します。
  6. AIを高度に適切に活用できる人材を育成します。

富士フイルムグループは、社会の文化・科学・技術・産業の発展、健康増進、環境保持に貢献し、人々の生活の質のさらなる向上に寄与することを、企業理念として宣言しています。その理念に則り、私たちはAI(人工知能)と、これまで多岐にわたる事業分野で培ってきた先進・独自の技術とを融合させ、新たな価値を生み出すことで、人々の暮らしにおけるさらなる快適さ、便利さを実現するだけでなく、社会が直面するさまざまな課題への解決に取り組みます。

私たちは、今なお発展途上の技術であるAIについて、さまざまな便益をもたらす一方、倫理面その他の問題など考慮すべき側面があることを認識しています。また、AI技術の急速な進展に伴い、社会のルールや価値観が変化することも認識しています。富士フイルムグループのビジョンで宣言しているオープン、フェア、クリアな企業風土の下、私たちは社内外のステークホルダーとの対話や連携を重視、継続し、信頼獲得に真摯に取り組むことで、AI活用によりもたらされる豊かな価値を最大限提供できるよう挑戦していきます。そして、よりよい社会の実現に向け、貢献していきます。

これらの取り組みの軸となる指針として、富士フイルムグループは以下のとおりAI基本方針を策定しました。

1. 新たな価値創出を加速

富士フイルムグループは、安全かつ堅牢で使いやすい製品・サービスの実現に取り組む中で、より多くの人がAIによる恩恵を享受できるよう、AIの利活用を積極的に進めていきます。特に、これまで培ってきた先進・独自の技術との融合や社外との共創の推進により、新たな価値をスピーディーに生み出していくことで、ヘルスケアをはじめとした幅広い領域で社会課題の解決をリードすることを目指します。また、研究開発、生産を含む社内のさまざまな業務プロセスにおいてもAIを積極活用することで、業務の効率化を推進し、社会に必要とされる価値をいち早く提供できるよう全社で取り組んでいきます。

2. 人権の尊重

富士フイルムグループは、AI技術の進歩によってもたらされる恩恵だけでなく、AIの利活用によって起こり得るバイアス、不公平さ、差別などのリスクがあることを認識しています。AIに依存し、AIによって人間の尊厳や能力、可能性が限定・否定される、あるいは身体や生命が危険にさらされることのないよう配慮するとともに、そうした危険性につながる意図的・非意図的なAIの悪用・誤用がなされることのないよう、基本的人権を尊重した製品・サービスの開発・提供に取り組みます。

3. 公正な利用

富士フイルムグループは、AIを利活用するにあたって、AIの情報リソースとなるデータやアルゴリズムにバイアスが生じる可能性があることを認識しています。AIを適切な対象範囲・方法で公正に利用するため、AIを利活用する製品・サービスの開発・提供にあたっては、AIの多岐にわたる利用によって起こり得るケースを想定するとともに、社内の検証体制を整え、適正に検証を行います。また、AI技術の進展に合わせて、利用の適用範囲を見直していきます。

4. 情報セキュリティの管理

富士フイルムグループは、AIを利活用するにあたって収集・活用するデータが、個人・団体の権利や利益に影響を与える可能性を認識し、データが適切な環境下で扱われるよう、プライバシーやセキュリティの確保に努めます。個人情報の取り扱いに際しては、富士フイルムグループのプライバシーポリシーを適用し、適正な管理・運用に配慮します。

5. 透明性の確保

富士フイルムグループは、AIを利活用するにあたり、必要な説明責任を果たせるよう、誠実かつ適切なコミュニケーションに努めます。また、それらの透明性を確保した取り組みを通じてステークホルダーからより高い信頼を得ることで、入手データの精度向上、ひいてはAI利活用製品・サービスの充実に生かしていきます。

6. 人材の育成

富士フイルムグループは、AIの積極的な利活用を推進するため、社内において人材育成のためのリテラシー教育やトレーニングを開発者に限定することなく行っていきます。AI活用の狙いやリスクを適切に理解し、AIを活用して新たな挑戦に取り組むことができる人材を増やすことで、社会において真に役立つ製品・サービスの提供につなげていきます。

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富士フイルムホールディングス
コーポレートコミュニケーション部 広報グループ

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