CSR活動報告│環境│気候変動への対応(重点課題1)
化粧品分野でのカーボン・オフセットによる気候変動対策
(富士フイルムの活動)
「アスタリフト」でお客さまと取り組むCO2削減活動
当社のカーボンオフセットによる2つの社会貢献
「アスタリフト ジェリー アクアリスタ」や「アスタリフト モイストローション」をご購入いただくと、2つの社会貢献につながります。

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お客さまとともに取り組むCO2排出量削減活動として、アスタリフト「ジェリー アクアリスタ」と「モイストローション」で「カーボン・オフセット」を実施します。
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対象製品をご購入いただくと1個につき、お客さまの日常生活から排出される1日分のCO2排出量(5kg-CO2)をオフセット(埋め合わせ)します。
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日々の暮らしの中でムリせずCO2削減や途上国の支援、廃棄物削減につながります。
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本取り組みによる売上の一部は、開発途上国における自家用太陽光発電システムの導入といったCO2削減プロジェクトに役立てられます。
「アスタリフトでお客さまとともにカーボン・オフセット」の仕組み
![[図] 「アスタリフトでお客さまとともにカーボン・オフセット」のしくみ](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2020-06/b3640515b434b9008c253324f6e5df40/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_fig02.jpg)
カーボンオフセットの対象製品
![[写真] アスタリフト ジェリー アクアリスタ、アスタリフト モイストローション](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2020-06/273293e1cd9ca34921a0ab4f0b99768d/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_pic01.jpg)
対象製品 : アスタリフト ジェリー アクアリスタ(40g本品、レフィル,60g本品、レフィル)、アスタリフト モイストローション
実施期間 : 2020年7月1日(水)~2021年6月30日(水)
使用される排出権 : オフセットに使うCO2排出権は、途上国のCO2削減プロジェクトへ支援することで得られたものです。
カーボン・オフセット実施者 : 富士フイルム株式会社
国民運動「COOL CHOICE」*1に賛同
アスタリフトは、CO2削減に繋がる製品・サービス・行動などを「選択」する国民運動「COOL CHOICE」に賛同しています。
*1「COOL CHOICE」とは、2030年度に温室効果ガスの排出量を2013年度比で26%削減するという目標達成のため、脱炭素社会づくりに貢献する製品への買換え・サービスの利用・ライフスタイルの選択など、地球温暖化対策に資する「賢い選択」をしていこうという取組のことです。
![[ロゴ] COOL CHOICE](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2019-12/5beb84aa141ad2cf2a4c78665e6514b4/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_logo01.jpg)
カーボン・オフセット認証取得の概要
全般 | 取り組み名称 | アスタリフト*2 購入によるカーボン・オフセット ~ご購入者様の日常生活に伴う1日分のCO2排出量をカーボン・オフセット~ |
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実施者名 | 富士フイルム株式会社 | |
取り組みの概要 | 指定期間内に、富士フイルムが販売する「アスタリフト ジェリー アクアリスタ」「アスタリフト モイストローション」を購入した消費者に対し、消費者当人の日常生活に係る1日分のCO2排出量(5kg-CO2)を削減するクレジットを付与することで、環境貢献を行う活動。 | |
認証対象期間 | 2020年7月1日~2021年6月30日 | |
オフセット主体 | 富士フイルムが販売する「アスタリフト ジェリー アクアリスタ」「アスタリフト モイストローション」を購入する消費者 | |
排出量の認識 | 認証対象取り組み内の温室効果ガス排出活動 | 「アスタリフト ジェリー アクアリスタ」および「アスタリフト モイストローション」製品1個購入あたり、消費者の日常生活に係る1日分のCO2排出量 |
算定対象範囲 | 製品の購入者の1日の家庭生活から排出されるCO2 対象となる主な排出源:暖房、冷房、給湯、キッチン、自家用乗用車、一般廃棄物、水道、照明、冷蔵庫、掃除機、テレビなどの家電 |
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算定排出量 | 5.0kg-CO2/個あたり | |
埋め合わせ | 算定排出量に対するオフセット比率 | 142.4% |
クレジットの種類 | 京都クレジット(CER) | |
クレジットのプロジェクト名/無効化日・方法 | 中国 : バイオガス(動物肥料)プロジェクト(2015/3/30償却) 中国 : 水力発電プロジェクト(2015/3/30償却) ルワンダ :エネルギー効率プロジェクト(2015/9/28償却) いずれも国の記録口座に移転 |
*2 対象製品:アスタリフト ジェリーアクアリスタ、および モイストローション
途上国の支援にも貢献
カーボン・オフセットに使われるCO2排出権(京都クレジットCER*3 )は、途上国のクリーンエネルギー創出などの支援プロジェクトに出資することで、得られたものです。
支援先 :
中国:湖北省エコファーミングバイオガスプロジェクト
![[写真]中国:湖北省エコファーミングバイオガスプロジェクト](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2020-06/4140412705fcbf20ba826da72085d518/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_pic02.jpg)
湖北省恩施地方の貧困部に位置する家庭は、調理や暖房用に石炭や木材を利用を利用しており、石炭や木材を燃やすことによる地球温暖化ガスの発生や、石炭灰による大気汚染、健康被害がありました。
このプロジェクトでは、豚糞を発酵原料としてバイオガス処理装置からメタンを回収し、生成されたバイオガスを利用して調理や暖房用の化石燃料に置き換えていく活動を、33,000世帯へ実施しました
これによって、メタンガス排出量が全体的に削減され、大気中の石炭灰による汚染粒子の削減、衛生状態改善などの効果がありました。例えば、従来の調理方法で室内に充満した煙や熱によって発生する咳、痰、呼吸困難児などの呼吸障害や下痢症状の軽減(参加地域の世帯は1.6~6.5%減)、バイオガス分解による臭気の軽減(88%以上改善)などの実績が出ています。
また、バイオガス生成過程で生成される有機肥料(消化液)を農業用肥料に100%活用し、化学肥料や殺虫剤から置き換えています。
更には、バイオガス処理装置の設置、維持、マーケティングなどで雇用が創出され、特に女性の収入の増加や、薪採取などの重労働からも解放されました。
中国:光潤水力発電開発プロジェクト
![[写真]中国:光潤水力発電開発プロジェクト](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2020-06/10c863617f34c2dfbb26d674ee02a38e/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_pic03.jpg)
このプロジェクトは、Majia川からの水を使用した水力発電所の設置および運用により、石炭発電所によって生成されたGHG排出量を相殺する取り組みです。このプロジェクトにより、水へのアクセス改善と灌漑を改善する施設の建設を行いました。水力発電施設の6つの道路建設計画、5つの飲料水•灌漑計画、3つの教育•衛生計画、2つの科学•技術計画、産業開発計画により、約4,400人の大幅な水へのアクセス改善、1,500人以上の雇用創出・生活向上につながりました。
水道施設:丹陽場村24,626m、龍面地村7,600m、吉林村1,386m、天津平村5450m、キリピング村:1386m
灌漑面積:丹陽場村500mu、龍面地村380mu、吉林村400mu
貯水槽設置:唐陽波村5基、紀州屋村63基、Longmenzi村 大型貯水槽(72m2)、天津平村 3基(41.3m2)
転流トンネル建設:Longmenzi村:240m
ルワンダ:CFLエネルギー効率プロジェクト
![[写真]ルワンダ:CFLエネルギー効率プロジェクト](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2020-06/665037f2bac6ac0e36e322017d2a89ed/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_pic04.jpg)
2002年のルワンダでは、現在人口の電力を利用できない状況が20%未満でした。このプロジェクトでは、ルワンダの住宅部門の照明技術を改善するために、今まで使われていたエネルギー消費の多い白熱灯(ICL)を、高品質のコンパクト蛍光ランプ(CFL)に置き換えるキャンペーンを、国の公共電力会社ルワンダエナジーグループ株式会社(REG)によって実施しました。
CFLはICLより75%効率的であるため、プロジェクトは電気料金に対する家計支出を削減することにより、貧困緩和に貢献しました。
*3 京都クレジット(CER) :Certified Emission Reductionsの略。京都議定書で規定した京都メカニズムCDMプロジェクト(先進国が途上国に支援することで実施されるCO2削減プロジェクト:クリーン開発メカニズム)により獲得する国連認証の排出権
日常生活のCO2排出量削減の工夫について
家庭からのCO2排出量はどのくらい?
![[図] 日常生活で排出される1日分のCO<sub>2</sub>排出量 用途別(一人当たり)](https://asset.fujifilm.com/holdings/files/2019-12/7280d98d9e7345eeadf77ea3ff66941e/sustainability_activity_environment_priority1_carbonoffset_fig03.jpg)
日常生活では、1日に一人当たり5kgのCO2を排出しています*4 。
主にエアコン、照明、冷蔵庫などの家電の使用や自家用車、使用によるものです。
家庭でのCO2削減のポイント(1日のCO2削減量)*5
■ 節電で減らす
削減方法 | 終日で | 節電量(wh) | CO2削減量(g-CO2/日) | |
---|---|---|---|---|
エアコン | 室温を28℃に設定して使う(2℃上げて使う。) | 2時間使う | 260Wh | 151 |
無理のない範囲でエアコンを消す | 1時間消す | 500Wh |
290 |
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省エネタイプに買い換えて使う | 3時間使う | 600Wh | 347 | |
冷蔵庫 | 設定を強→中へ変更する | 11時間 | 88Wh | 51 |
食品を詰め込まない | 11時間 | 44Wh | 25 | |
扉を開ける時間をできるだけ減らす | 11時間 | 11Wh | 6 | |
最新の省エネタイプに買い換える | 11時間 | 385Wh | 223 | |
照明(2台) | 照明をできるだけ消す | 1時間消す | 120Wh | 69 |
白熱電球をLED電球に替えて使う | 3時間使う | 150Wh | 87 | |
蛍光灯電球をLED電球に替えて使う | 3時間使う | 45Wh | 26 | |
テレビ | つけている時間を減らす | 1時間減らす | 300Wh | 174 |
ブラウン管⇒LED液晶に買い換えて使う | 1時間使う | 130Wh | 75 | |
洗濯機 | 9時~20時の使用時間を減らす (仕上げにだけ使用、朝8時までに使用を済ませる など) |
1時間減らす | 300Wh | 174 |
衣類乾燥機 | 9時~20時の使用時間を減らす (仕上げにだけ使用、朝8時までに使用を済ませる など) |
1時間減らす | 1100Wh | 637 |
温水洗浄便座 | 座面保温をOFFにする | 11時間消す | 330Wh | 191 |
パソコン | つけている時間を減らす | 1時間減らす | 60Wh | 35 |
プリンタ複合機 | 入れっぱなしだったコンセントを抜く | 10時間抜く | 103Wh | 59 |
テレビゲーム | 入れっぱなしだったコンセントを抜く | 10時間抜く | 169Wh | 98 |
食器洗い乾燥器 | 使用時間を減らす (ふきんで拭いて乾燥をやめる など) |
1時間減らす | 550Wh | 318 |
炊飯器 | 早炊きモードで炊飯時間を減らす | 1時間減らす | 90Wh | 52 |
保温を止める | 2時間とめる | 50Wh | 29 |
■ その他のエネルギー削減で減らす
削減方法 | 詳細 | CO2削減量 (g-CO2/日) |
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---|---|---|---|
ガス・または電気・水道 | ガスコンロの炎は鍋底からはみ出さないようにする | ガスの節約 | 17 |
シャワーの使用時間を1日1分短くする | ガスと水道の節約 | 74 | |
入浴は間隔をあけずに入る | 追いだきをしない(1日1回) | 83 | |
車の運転 | 停止中はエンジンを止める | ガソリン1.4L/月節約 | 106 |
発進時ふんわりアクセル「エコスタート」を実践する | ガソリン4.2L/月節約 | 320 | |
買い物には公共交通を利用し、自家用車の使用を避ける(2km/日徒歩にする) | ガソリン2.2L/月節約 | 73 |
■ ライフスタイルを見直して減らす
みんなで一緒に | 内容 | 目標回数 (回/月) |
節電量(Wh) | CO2削減量(g-CO2) |
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TV鑑賞 | リビングのテレビ1台をみんなで鑑賞 | 5 | 177Wh | 102 |
食事 | 夕飯または朝食をみんなで一緒に | 15 | 115Wh | 67 |
旅行 | 日帰り旅行で12時間節電 | 1 | 224Wh | 130 |
*4 国立環境研究所2018年データ「日本の家庭における一人あたりのCO2排出量」より算定。
*5 節電効果はさまざまな仮定をおいた目安値です。また、機器の性能によっても変わる場合があります。以下を参考にして、当社で試算した値です。
- 地球温暖化防止推進センター家庭部門の動向と対策
- 家庭の省エネ大辞典(一般財団法人省エネルギーセンター)
- 家庭のCO2削減ハンドブック(戸田市)