イノベーティブな価値提供を通じて、地球上の笑顔の回数を増やしていく
富士フイルムグループは、2024年1月20日に創立90周年を迎えました。この長きにわたる歴史の中で、当社をご支援くださったすべてのステークホルダーの皆さまに心から感謝申し上げます。
当社は創立90周年の節目を越え、これから迎える100周年、そしてさらにその先も、サステナブル社会の実現に貢献していくことを目指し、富士フイルムグループ一体となって、さまざまな取り組みを進めています。脱炭素社会の実現に向け、2040年度までに自社が使用するエネルギー起因のCO2排出を実質的にゼロとすること、そして2030年度までに製品ライフサイクルにおけるCO2排出量を2019年度比で50%削減することを目標に定めています。また、開発途上国を中心に世界的な社会課題となっている結核の終息に向けて活動を拡大させるなど、「事業を通じて社会課題の解決に貢献する」という使命を果たしてまいります。
特に、人工知能(AI)などのデジタル技術を駆使して、社会やビジネスの仕組みを変革するデジタルトランスフォーメーション(DX)に貢献する製品・サービスの創出に注力しています。革新的技術による新たな価値の創出を目指して、グループ全体で持続的なイノベーションに取り組んでいます。
重点事業に位置付けているヘルスケアセグメントでは、アンメットメディカルニーズへの対応や医療サービスへのアクセス向上、疾病の早期発見を目指し、最先端の製品・サービスを提供しています。医療用診断分野では、最先端の画像処理技術やAI技術を活用した独自の医療ITを核に、CT、MRI、X線診断装置、超音波、内視鏡などの幅広い製品ラインアップで新たな価値の創出に取り組んでいます。またバイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)では、高品質なバイオ医薬品の安定供給や、先進医療分野である遺伝子・細胞治療薬のプロセス開発・製造受託を推進しています。
90周年の節目に当たり、よりよい未来を創るために富士フイルムグループが社会で果たしていくべき役割は何なのか社内で議論を重ね、「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」とのグループパーパスを制定しました。グループパーパスを全事業共通の旗印として、従業員一人ひとりがアスピレーション(志)を持ってその実現を目指していきます。私たちの価値提供を通じてステークホルダーの皆さんの笑顔を創り出し、地球上が幸せな笑顔で何度も満たされるよう、富士フイルムグループの強みである技術と多様な人材が持つ力を結集し、これからも挑戦を続けてまいります。
代表取締役社長・CEO 後藤 禎一