ステークホルダーの笑顔あふれる持続可能な社会の実現を目指します。
富士フイルムグループは、「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」というグループパーパスを掲げています。
祖業である写真フィルムは、清浄な水や空気なしには生産できない製品であり、撮影前に品質の良し悪しが確認できない特性があります。そのため、自然環境の恩恵の上に事業が成立するという意識と、信頼に応えるというサステナビリティの考え方は、創業当時より当社に深く根付いてきました。
その考え方のもと、社会課題解決に貢献する革新的な技術・製品・サービスの提供を通じて、ステークホルダーの皆さまに価値(笑顔)をお届けし、サステナブルな社会の構築に貢献する企業を目指しています。
パーパスの実現に向けて、私たちは長期CSR計画「Sustainable Value Plan 2030」を策定し、「環境」「健康」「生活」「働き方」の4分野において、「事業を通じた社会課題の解決」と「事業プロセスにおける環境・社会への配慮」の両輪で取り組みを推進しています。
「環境」への取り組みは、グローバルに事業を展開する企業として果たすべき重要な責任です。富士フイルムグループは、気候変動、資源循環、生物多様性の保全、製品・化学物質の安全確保を環境領域の重点課題と定めています。特に脱炭素社会の実現に向けては、原材料調達から製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの製品ライフサイクル全体におけるCO₂排出量を2030年度までに2019年度比で50%削減すること、2040年度までに自社のエネルギー使用に起因するCO₂排出量を実質ゼロとすることを目標に掲げています。直近では、北米エリアの富士フイルムグループ全拠点(米国・カナダ)にバーチャルPPA(Power Purchase Agreement:電力購入契約)を導入し、同エリアにおけるすべての使用電力を実質的に再生可能エネルギーに転換しました。
「健康」領域においては、予防・早期診断・早期治療の機会をすべての人が享受できるよう、医療サービスへのアクセス向上に貢献することを目指しています。その具体的な取り組み事例が新興国で展開する健診サービス「NURA」です。がんなどの検診制度が整備されていない新興国で、日本式の高品質な健診をアフォーダブルな価格で提供することで病気の早期発見に貢献しています。2021年にインドで最初の健診サービス拠点を開設後、複数の国で拠点を拡大しており、各国の「NURA」や、「NURA」のノウハウを取り入れた健診センターでの健診利用者は2026年3月時点で累計16万人を超えています。また、小型軽量でバッテリーを内蔵した携帯型X線撮影装置「CALNEO Xair(カルネオ エックスエアー)*1」は2018年の発売以来70か国以上で導入され、幅広い用途で使用されています。中でもカセッテDRや診断支援ソフトウエアと組み合わせたソリューションは、世界各地の結核検診の現場で活用され、国連や世界保健機構(WHO)が目指す結核終息に向けて大きく貢献しています。
こうした取り組みを推進するのは、従業員一人ひとりの力です。多様な個性と価値観を持った従業員が、アスピレーション(志)を持って行動することにより、ステークホルダーの皆さまの笑顔あふれる、持続可能な社会の実現に邁進してまいります。
- *1 海外販売:FDR Xair
2026年9月
代表取締役社長・CEO
