富士フイルムグループは、「地球上の笑顔の回数を増やしていく。」というグループパーパスを掲げています。2024年1月に創立90周年を迎えたことを機にこのグループパーパスを制定して以降、私は世界中の現場を回り、従業員と直接対話しながら、お客さまや取引先、同僚など、誰かを笑顔にするために従業員一人ひとりが「これをやりたい」というアスピレーションを持ち、それを行動につなげていくことが大切であると伝えてきました。従業員一人ひとりの思いや行動が仲間のそれらと化学反応を起こすとき、新たなイノベーションの創出につながります。こうして生まれたイノベーションがお客さまに卓越した価値を提供し、笑顔の回数を増やしていく。このような姿を目指して、富士フイルムグループは多様な人材の力と独自の技術力を結集し、グループ一体となって取り組んでいます。
グループパーパスの下で推進する成長戦略として2024年4月に発表した中期経営計画「VISION2030」では、2030年のあるべき姿を、「収益性と資本効率を重視した経営により富士フイルムグループの価値を向上させ、世界TOP Tierの事業の集合体として、世界をひとつずつ変え、様々なステークホルダーの価値(笑顔)を生み出すこと」と定めました。その実現に向けて「成長投資と収益性重視」「資本効率の向上」「研究開発マネジメント」「投資リターンの確実な創出」を重点項目として取り組み、「VISION2030」の1年目にあたる2024年度は、「売上高」「営業利益」「当社株主帰属当期純利益」において、過去最高を更新しました。
成長を持続的に実現させていくため、CSR計画「Sustainable Value Plan 2030」に基づき、「環境」「健康」「生活」「働き方」の分野で、事業を通じた社会課題の解決と事業プロセスにおける環境・社会への配慮の両面から、積極的な取り組みを継続しています。中でも環境への取り組みは、私たちが社会の一員として果たすべき重要な責任のひとつです。再生可能エネルギーの導入や資源循環の取り組み強化、製品の環境性能向上など具体的な施策を推進し、脱炭素社会の実現と持続可能な未来の実現に向けて尽力していきます。
社会課題解決に貢献する価値提供を通じて、世界中のステークホルダーの皆さまに笑顔あふれる未来が訪れるよう、富士フイルムグループはこれからも挑戦を続けてまいります。
代表取締役社長・CEO 後藤 禎一
