2020年4月3日
富士フイルムホールディングス株式会社
当社は、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上、社会の持続的発展への貢献のための基盤として、コーポレートガバナンスを経営上の重要な課題ととらえ、2015年10月にコーポレートガバナンス・ガイドライン(以下「ガイドライン」といいます。)を制定・公表し、その後も、東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コードの改定や当社のコーポレートガバナンス強化方針を反映した内容に改定してきております。
ガイドラインにおいては、取締役会の役割・責務として、経営の基本方針、戦略および重要な業務執行にかかる事項の決定ならびに業務執行の監督を規定し、その実効性を担保するために、各取締役・監査役による評価・意見聴取などを実施し、取締役会で分析・評価・改善策を審議したうえで、その結果の概要を開示することとしております。
毎年実施している実効性分析評価の結果を踏まえて、各年度ごとに下記の施策を講じ定着させることにより、取締役会の審議の充実と実効性の向上に努めております。
- 社外役員に対する事業説明会など情報提供を一層充実(2018年度)
- 社外役員に人材開発、IT戦略、ESG推進に関する取り組み等についての説明会を実施(2019年度)
このたび、2019年に開催された取締役会について実効性の評価を実施し、その結果が取締役会において報告・審議されました。以下のとおり、評価結果の概要を公表いたします。
- 実施内容
- 【評価対象】 : 2019年1月から12月までに開催された取締役会(計12回)
- 【評価者】 : 全ての取締役および監査役(計15名)
- 【実施期間】 : 2020年1月から3月まで
- 【概要】 : 評価項目
- ・経営基本方針・戦略の決定、および重要な業務執行にかかる決定・監督の議案審議に関する項目(新規評価項目として今回より追加)
・取締役会の構成、審議および運営に関する項目 - 【概要】 : 評価方法
- ・設問および自由記入によるアンケートの後、アンケートの集計結果を踏まえた個別インタビューを実施し、取締役会にて報告・審議。
・透明性や客観性の確保を目的に、外部機関にアンケート作成および評価分析の一部を委託した。
- 分析および評価結果
・経営基本方針・戦略の決定、および重要な業務執行にかかる決定・監督において取締役・監査役が重要視する要素・観点について、取締役会で十分に議論がなされており、取締役会はその役割・機能を適切に果たしている。
・取締役会の構成は適切であり、その運営はよく管理されている。社外役員への事業説明、議案説明が十分に行われ、取締役会における審議の質の向上に寄与している。今期においては、当社が持続的な成長を図る上で重要な人材開発やIT戦略、ESG推進に関する取り組み等について、社外役員の理解が深まった。 - 実効性向上に向けた施策
今回の実効性評価の結果を受け、以下のような施策を講じることで、取締役会のさらなる審議の充実と実効性の向上に努めてまいります。
・議案審議において会社の企業理念や経営理念との整合性、全体最適の観点を意識できるような情報提供を行うことで出席者の理解を促進し、取締役会における審議の質を向上させる。
・重要なM&Aや投資案件の審議において、社内議論の過程に関する情報を提供し、実施後の効果を事後的にレビューする機会を設ける。
・中長期的観点から経営課題を議論する機会、並びに環境問題およびSDGsを経営の重要課題として議論する機会を増加させる。
以 上