世界各地の医療機関では、新型コロナウイルス感染症の診断や感染患者の治療後の経過観察などのために、X線撮影による肺の状態確認が行われています。なかでも移動型・携帯型の装置は、患者さんをX線撮影室に移動させずに撮影できるため、院内感染防止の観点からも需要が増加しています。一般的な移動型装置と比べて特に小型・軽量な「FUJIFILM DR CALNEO AQRO」(海外向け製品名「FDR nano」)はニーズが急増、アジア・欧州を中心に大幅に需要が増え、関係者が総力を挙げて短期での導入に取り組んでいます。またポータブルタイプの「CALNEO Xair」(海外向け製品名「FDR Xair」)は、2020年4月、カナダでは発売していなかったにも関わらず緊急導入要請があり、通常最短でも3カ月はかかる販売許可申請をわずか1カ月で完了し、特別輸入許可を得ました。
今も混乱が続く医療現場では、X線撮影に熟練していない撮影技師が撮影を行うこともあります。撮影技師が製品を適切に使いこなし、診断に活用できる画像が得られるよう、慣れていない技師などへのトレーニングを通じ、導入後の現場支援にも力を入れています。
※ 本ページは、サステナビリティレポート2020と同内容を掲載しています。