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CSR活動報告│健康

健康経営の主な取り組み

生活習慣病対策
富士フイルムグループ「7つの健康行動」
富士フイルムグループ「7つの健康行動」とパフォーマンス発揮度・ワーク・エンゲイジメント

「7つの健康行動」の実践項目数は、パフォーマンス発揮度*1およびワーク・エンゲイジメント*2と相関関係にあることから、従業員が日常生活で7つすべての健康行動を実践できるように取り組んでいます。

7つの健康行動とパフォーマンス発揮度
7つの健康行動の実施数が増えるにつれてパフォーマンス発揮度も段階的に上昇している。

富士フイルムグループの国内従業員回答結果(2025年度調査、回答数43,893名)

7つの健康行動とワーク・エンゲイジメント
7つの健康行動の実施数が増えるほどワーク・エンゲイジメントスコアも高くなっている。
  • *1 パフォーマンス発揮度:従業員が病気やケガがない普通の状態のときの仕事のパフォーマンスを100%としたときに、過去4週間の自身の仕事のパフォーマンスを評価しています。「東大1項目版プレゼンティーイズム」で測定しています。
  • *2 ワーク・エンゲイジメント:「仕事から活力を得ていきいきとしている」(活力)、「仕事に誇りとやりがいを感じている」(熱意)、「仕事に熱心に取り組んでいる」(没頭)の3つが揃った状態として定義されます。「ユトレヒト・ワーク・エンゲイジメント尺度(短縮版3項目)」で測定しています。
富士フイルムグループ「7つの健康行動」~周知活動~

「7つの健康行動」のポスターおよびデジタルサイネージ用コンテンツを国内グループ各社に配布し、社内掲示や食堂での放映を通じて従業員への周知を図っています。

7つの健康行動ポスター(1)

7つの健康行動サイネージ

7つの健康行動ポスター(2)

グローバルにも展開中
中国語翻訳版の「7つの健康行動」の説明資料
英語翻訳版の「7つの健康行動」の説明資料
ウォーキングイベント「みんなで歩活」のエントリー人数
健康経営宣言後に参加者数が大幅に増え、コロナ禍で一時期中止になったものの、その後も年々参加者は増加している。
重症化予防 高リスク者への受診勧奨

国内グループ各社で個別に運用していた高リスク者への受診勧奨について、2019年度より統括産業医が定めた基準値を超える健康リスクのある従業員に対し、富士フイルムグループ健康保険組合と連携して、自宅へ直接受診勧奨のレターを送付しています。さらに、その後の受診促進のため、各社の産業保健スタッフがフォローアップを行い、確実な受診につなげています。

がん対策

当社ではこれまで、神奈川県南足柄市の「富士フイルム健康管理センター」にて従業員のがん検診を実施してきました。さらに2014年には、富士フイルム西麻布ビル1階に「富士フイルムグループ西麻布内視鏡クリニック」を開院しました。胃がん検診の上部内視鏡検査(胃カメラ)では、鼻から挿入することで咽頭反射による嘔吐感を軽減する経鼻内視鏡など、富士フイルム独自の先進技術を搭載した内視鏡システムを採用しています。

また、2022年4月には富士フイルムビジネスイノベーションの横浜みなとみらい事業所に、富士フイルムグループ健康保険組合が従業員向けの健康診断を行う施設として「富士フイルムメディテラスよこはま」を開設しました。ここでは、内視鏡やマンモグラフィなど富士フイルム製の最新医療機器やAI技術を搭載した医療ITシステムを活用した健康診断を提供しています。2023年6月からは人間ドックサービスを開始し、2024年1月にはCT検査、2025年5月にはMRI検査、さらに2026年4月からはすい臓がんドック、同年7月から胸腹部CT検査の提供を順次開始しています。

国内グループ従業員のがん検診受診率に関するKPI目標(肺・胃・大腸がん100%、胃内視鏡・乳がん・子宮頸がん90%以上)の達成を目指しています。がんを早期に発見し、適切な治療を受けることで、「在職中にがんが原因で亡くなる従業員を出さない」という強い思いをもって、今後も対策を推進してまいります。

富士フイルム健康管理センター(神奈川県南足柄市)

富士フイルムグループ西麻布内視鏡クリニック(東京都港区)

富士フイルムメディテラスよこはま(神奈川県横浜市)

がん検診制度(富士フイルムグループ健康保険組合の費用補助あり)
がん検診 検診方法 対象 検診期間
胃 内視鏡(X線) 35歳・40歳以上 毎年
食道
大腸 便潜血 35歳・40歳以上 毎年
大腸内視鏡 50歳以上 在職中1回
乳房 超音波(~39歳) 女性 毎年
マンモグラフィ(40歳~)
子宮 細胞診 女性 毎年
前立腺 PSA(血液) 50歳以上男性 隔年
肺 胸部ヘリカルCT検査 40歳以上 毎年
肝臓・腎臓・膵臓・胆道 超音波 35歳・40歳以上 毎年

富士フイルムグループ健康保険組合による補助あり:40歳以上平均年間補助額 男性 28,400円/名、女性 40,600円/名(乳房・子宮は全年齢)

大腸がんと大腸内視鏡検査

日本で罹患率の高い大腸がんについて、従業員の理解促進と大腸内視鏡検査の重要性を周知しています。
便潜血検査で陽性となった方には、国内グループ各社の産業保健スタッフが大腸内視鏡検査の受診を推奨し、フォローを行っています。また50歳以上の従業員には在職中1回に限り、富士フイルムグループ健康保険組合から補助を提供し、個別にメールで検査受診を促しています。
2019年度には、富士フイルム西麻布内視鏡クリニック院長の横山知子医師による「大腸内視鏡検査のすすめ」講演を本社で開催し、165名が参加しました。この講演動画は社内の「健康ポータルサイト」を通じて、全国の従業員に公開しています。
2022年度には、約43,000名の国内グループ従業員を対象に、横山医師による「胃・大腸がん検診のすすめ」のeラーニングを実施。がん検診の重要性や胃・大腸内視鏡検診の意義について理解が深まり、検診受診の促進につながりました。

がん検診受診率推移

がん検診受診率向上のため、従業員のニーズに合った検診機関の選択や定期健診への組み込み、啓発活動を推進しています。2023年度からは、胃がん検診を上部内視鏡検査(胃カメラ)を基本とする方針を健康経営推進責任者会議で説明し、「健康ポータルサイト」でも周知。グループ全体での理解と受診促進に努めています。

胃がん検診受診率
胃がん検診受診率は80%前後の高い数値で推移

富士フイルムグループの40歳以上の国内従業員

大腸がん検診  便潜血検査受診率
大腸がん検診受診率は80%~90%前後の高い数値で推移

富士フイルムグループの40歳以上の国内従業員

喫煙対策
就業時間内禁煙の就業規則化と会社敷地内全喫煙所の閉鎖

2015年より国内グループ全体で就業時間内禁煙を推進し、2019年からは月に1回の終日禁煙デーを設けるなど、喫煙者が禁煙に踏み出しやすい環境づくりを進めてきました。
さらに、喫煙者の禁煙支援と会社内での受動喫煙防止を徹底するため、2020年10月に、国内グループ会社全社で就業時間内禁煙を就業規則に明文化し、会社敷地内のすべての喫煙所を閉鎖しました。また、委託会社や構内協力会社にも健康経営の方針を説明し、敷地内禁煙を共同で実施しています。

禁煙サポートプログラム
  • 富士フイルムグループ健康保険組合とのコラボヘルスにより、多様な禁煙プログラムを提供し、従業員の禁煙を支援しています。
    • オンライン禁煙プログラム
      多忙な従業員でも手軽に取り組め、確実な禁煙を目指せると好評です。2019年9月の健康経営宣言以降、累計803名(2026年9月現在)が応募し、禁煙に挑戦しています。
    • 禁煙パッチ・禁煙ガムの無償配布
      2020年度から開始した施策で、禁煙へのハードルを下げるために実施しています。禁煙パッチ(5,000円相当/1名)は1,246名、禁煙ガム(6,000円相当/1名)は664名が応募し、多くの従業員が禁煙の第一歩を踏み出しました。
  • 各事業所内にある健康管理室でも随時、禁煙外来を受け付けています。

そのほか、役員の禁煙成功談を社内の「健康ポータルサイト」にシリーズで掲載し、社内報でも禁煙特集を組むなど、全社的に禁煙推進の風土づくりを進めています。
2022年度は、喫煙率の高い事業所で専門医による禁煙セミナーを開催し、その動画を従業員に配信するとともに「健康ポータルサイト」に掲載し、いつでも視聴可能としました。2023年度には、グループ全体の健康経営責任者である富士フイルムホールディングス人事部長が、国内グループ各社の社長宛に「禁煙に対する取り組みの更なる加速のお願い」レターを発信し、グループ方針の再徹底をはかりました。2024年度は、グループ各社の健康経営推進責任者・担当者、健康保険組合、従業員組織(労働組合/社員会)が参加するチーム討議を実施し、禁煙促進に向けたアクションプランを策定・実行しました。2025年度には、公衆衛生学・疫学の専門医による加熱式タバコと受動喫煙のリスクに関する科学的根拠に基づく講演動画を「健康ポータルサイト」に掲載し、従業員に展開しています。

喫煙率推移
従業員の喫煙率は年々低下している

国内グループ従業員

メンタルヘルス対策

富士フイルムグループでは、国内全従業員を対象に毎年一斉にストレスチェックを実施しています。2021年度からは、国内グループ各社で組織分析も行っています。分析結果をもとに、健康リスクの高い職場では、産業医や人事部門が連携し、職場ミーティングを実施。原因分析と改善策の立案を経て、職場環境の改善に取り組んでいます。
また、従業員がいつでも同内容のセルフチェックが行えるよう、グループ共通のツールを整備しています。2023年3月には、富士フイルムグループメンタルヘルス統括医(産業医)が講義した、ストレスチェック結果の見方や活用法、ストレスの理解と気づき、対処の基本を学べるメンタルヘルスセルフケアセミナー動画を社内の「健康ポータルサイト」で公開しました。

グループ全役員・管理職を対象とした富士フイルムグループメンタルヘルス統括医によるラインケア研修実施

2021年6月、富士フイルムグループの国内全役員・管理職を対象にラインケア研修をeラーニング形式で実施しました。冒頭では、健康経営責任者である富士フイルムホールディングス人事部長が「メンタルヘルスは健康経営®の重点課題」と位置づけ、部下への健康配慮や指導の必要性、特にコロナ禍におけるきめ細やかなマネジメントの重要性ついて述べました。続いて、富士フイルムグループメンタルヘルス統括医(産業医)が、自身の経験と知見を踏まえ、「職場におけるメンタルヘルス対策の意義」や「管理職に求められる役割」について講義を行い、多くの管理職から「上司として部下への対応の重要性を実感した」「部下が相談しやすい上司でありたい」といった有意義な感想が寄せられました。
また、グループ全体で新任役職者全員に共通のメンタルヘルスマネジメントガイドを用いた教育を実施し、予防的な取り組みを推進しています。2022年度からは、電話・Web・面談によるメンタルヘルス相談窓口を設置し、24時間サポートできる体制を構築しました。2023年度には、国内全従業員向けeラーニングとして「ストレスに折れないメンタルの作り方(レジリエンス)」を実施し、2024~2025年度には「メンタルヘルスケア:セルフケア(知識編・実践編)、ラインケア」の研修を展開しています。

長時間労働対策

長時間労働による健康障害の防止に向け、グループ全体でヘルスチェックの仕組みを活用しています。所定外労働時間が単月80時間以上、または四半期平均45時間以上の場合には、ヘルスチェックアンケートの実施、上長面談、産業医面談を行い、健康の確保や業務上の配慮を実施しています。
労働時間管理については、2019年4月の法改正に対応し、グループ方針を策定。これに基づき、社内ルールの見直しと徹底を図りました。また国内全従業員を対象に法令遵守や労務管理の基礎知識向上を目的としたeラーニングも実施しています。
さらに、労働時間上限到達前や勤怠未登録者に対して自動でアラームメールを配信するなど、ITを活用した適切な健康管理・勤怠管理の仕組みも強化しています。
これらの取り組みの結果、2025年度も単月の所定外労働時間80時間以上に該当する従業員数を大幅に削減しています。

そのほかの活動
健康通信簿

富士フイルムグループ健康保険組合では、2016年より国内グループ会社の健康状況をデータに基づき、数字やグラフでわかりやすく示した「健康通信簿」を各社ごとに発行しています。富士フイルムホールディングス人事部健康推進グループと連携し、健康リスクの高い会社には経営層へ直接説明を行い、グループ各社が取り組むべき健康課題を明確化。これを施策に反映し、実践しています。

健康通信簿1ページ目
健康通信簿2ページ目
女性の健康課題に対応
女性従業員の健康相談窓口の開設(2019年~)

当社では、女性保健師が女性従業員の健康相談を受け、必要に応じて社内の専門スタッフと連携し、適切なアドバイスを行っています。

女性の健康に関するセミナーを開催
2019年10月

外部の産婦人科医を招き、「100年を生きる時代の女性の健康セミナー」を開催しました。「女性の健康マネジメントと社会利益~もっと知ろう!女性のからだとヘルスリテラシー」をテーマに、女性の健康課題や世代ごとのリスク、健康でいきいきと働くためのヒントを講演。ミッドタウン本社と横浜みなとみらい事業所の2回開催で計160名が参加し、参加者アンケートでは「自分の心と身体に向き合う大切さを知った」などの声が寄せられました。講演資料は社内の「健康ポータルサイト」で公開しています。

2020年10月

日本のマンモグラフィ検診の標準化を実現し、更なる健診受診率および精度の向上に尽力されている放射線科医師の遠藤登喜子先生によるオンラインセミナー「乳がん検診の大切さ」を開催。富士フイルムのマンモグラフィ診断装置開発者による開発秘話も紹介され、国内グループ会社の約450名が参加しました。参加者アンケートからは「乳がんの理解が深まり検診の重要性がわかった」「丁寧な説明で勉強になった」、「富士フイルム製品を知ることができた」「家族や周囲に受診を勧めたい」と好評を得ています。セミナー動画は社内の「健康ポータルサイト」で全国の従業員に公開しています。

2022年9月

産業医による乳がんのセミナー動画を国内グループ会社の全従業員に配信し、乳がんへの理解を深め、受診促進につなげています。

2022年11月

「働く女性の健康応援セミナー」と題して、外部の産婦人科医・心療内科医によるウェビナーを開催。女性のココロとカラダを学び、セルフコントロール術や周囲のサポート力向上を目的に、参加者と双方向のクイズを交えながら講演を行いました。グループ会社従業員351名(うち男性84名24%)が参加し、男性参加者からは、「やさしさの半分は知識である、デリカシーの無さは当事者の痛み/苦しみに対する無知が原因という言葉が印象に残った」「女性の心身の周期を知ることは非常に重要だと改めて感じた」「上長や同僚向けにも実施してほしい」といった感想が寄せられ、女性の心身への理解が深まりました。

2023年8月

ライフステージに伴う心身の不調理解を目的に、産業医で婦人科専門医によるeラーニング「更年期の理解とセルフケア」を実施。グループ会社従業員46,377名が受講しました。更年期は女性だけでなく男性にも訪れることや、若年層もいずれ経験することを理解し、適切に対処することを目指しています。

2024年2月

女性の病気リスクが年代やライフステージによって異なることを踏まえ、役職者を対象に産業医で婦人科専門医によるeラーニング「女性特有疾患に関する理解~今後の対応を考える~」を実施。女性従業員が気軽に相談できる環境づくりと、相談される側が適切に対応するための知識習得を目的とし、グループ会社の役職者9,400名が受講しました。

2024年6月

女性特有の疾患の中でも、特に子宮頸がんや乳がんは若い年齢から注意が必要です。定期的な検査の受診や身体の異常に早期に気付くためには、必要な知識を身につけることが重要です。グループ会社の女性従業員を対象に、産業医で婦人科専門医によるeラーニング「知っておきたい女性特有の疾患~第1回~子宮頸がんとHPVワクチン」を実施し、11,300名が受講しました。今後もアンケートを基にテーマを選定し、女性従業員への啓蒙活動を継続していきます。
また、がん対策を重点領域の一つと位置づけ、早期発見・早期治療に注力しています。婦人科がん検診の受診率90%以上の達成を目指し、定期健診に婦人科がん検診を組み込み、受診啓発を推進した結果、グループ全体で着実に受診率が向上しています。なお、乳がん検診および子宮頸がん検診については、富士フイルムグループ健康保険組合からそれぞれ年間上限8,000円の検査費用補助あります。

2025年4月

第1回eラーニング実施後のアンケート結果を踏まえ、婦人科専門医(産業医)と相談のうえ、第2回テーマとして「知っておきたい女性特有の疾患~第2回~女性のBone Health」を実施し、11,600名の女性従業員が受講しました。骨の健康に関する知識を深め、ライフステージに応じた適切なケアの重要性を学びました。
同時期に、男性従業員には女性の健康に関する悩みや課題を正しく理解し、職場での支援や多様性の尊重につなげることを目的に、以前役職者を対象に実施した「女性特有疾患に関する理解~今後の対応を考える~」を31,400名に受講してもらいました。今後も、それぞれに必要なテーマでeラーニングを継続してまいります。

婦人科がん検診受診率
乳がん検診受診率は70~85%前後の高い数値で推移、子宮頚がん検診受診率は60~70%前後で推移。

国内グループ女性従業員

  • * 「健康経営®」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。