富士フイルム労働組合が毎年中国に派遣している緑の協力隊は、平成24年7月29日~8月2日の日程で、内モンゴル自治区ホルチン砂漠において緑化活動を実施しました。
この活動は、10次隊(2007年)から富士膠片投資有限公司(FFCN)と協同で行っており、今年も、FFCN上海・蘇州などを中心に、FFCNグループの社員が多数参加し、日中双方の富士フイルム(FF)グループ社員が一丸となり緑化活動に取り組みました。
今年度は、日本からFF社員20名、中国からFFCNグループ社員21名の参加に加え、国内におけるFFグル-プ各社にもこの活動を広めて行こうとの想いから、グル-プ労連各社の委員長にも体験参加していただきました。
また、15次隊の派遣に合わせ、15周年の記念レセプションを、現地入りした夕刻に宿泊先のホテル博王大酒店にて開催しました。
二日目以降は、砂漠ウォッチング(砂漠化進行状況の視察)、過去隊(先人達)が植えた松やポプラの木々の成長の視察等の後、15次隊としての緑化作業を実施、参加メンバ-全員で力を合わせ、550本の障子松の植林、11次隊が植えた障子松の下草刈やポプラの剪定作業を行いました。緑化活動を通じて、また、移動や食事をともにする中でメンバー間の懇親も深まり、FFグループでともに働く仲間としての一体感も醸成することができました。
レセプションでは、FF労組浅房委員長、FFCN徐副総経理、NPO法人緑化ネットワーク北浦事務局長代表や現地林業局行政担当より活動取り組みへの感謝の言葉、活動の経緯や歴史、砂漠地緑化の現状についての報告があり、FFCN広報が作成した15周年の活動をまとめた記念動画も上映されました。あらためて参加者全員がこの活動に対する理解を深めることができました。また、15年の歴史をまとめた記念書籍の表紙は、参加者全員の投票で決定し、15周年レセプションにふさわしい各種のイベントで盛大に盛り上がりました。
杉山 久美子
現地の農民や、FFCNのメンバーと共に植林、草刈、剪定作業に汗を流しながら、「この砂漠地帯に自分が植えた木が森となった姿を何年後かにまた見に来たい」と心から思いました。
ほんの数日間の緑化活動期間でしたが、自分の毎日の生活を見直してみよう、もう少し丁寧に生きてみようと、何かが自分の中で変わった気がします。一人でも多くの方がこの活動を経験されることをお勧めします。
薛 怡雯
中国では、内モンゴルと言えば緑豊かなイメージが昔からありましたが、砂漠化され、環境破壊されていることに正直驚きました。活動を通じて、FF緑の協力隊の皆様と力を合わせて植林できたこと、本当に有意義な時間を過ごせたと皆様に感謝しています。15年間も続いてきたことの重さも感じており、これからも先輩たちの思いを持続させたいと思います。4日間の緑化活動はとても短かったのですが、皆様と一緒に過ごしたこの思い出を一生の宝物にしたいと思います。また今後機会がありましたら、このような活動で皆様とお会いできればと思いますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
石井 靖幸
15年前は砂漠の地であった場所に、木々が元気に育っている様子を目の当たりにすると、少しずつではあっても緑化が進んでいることを感じます。一人ひとりの力は微力でも、決して無力ではないこと、そして「世界はひとつずつ変えることができる」ことを参加者全員が改めて実感できました。今後も日中両国のみならず、世界中のグループ社員が協力できるような社会貢献活動を実施していければと思います。
浅房 勝也
1997年、富士フイルム労働組合の単一結成50周年を期に、新たな社会貢献活動の一つとして始めた「緑の協力隊」は今年で15周年を迎えました。この間、2003年の中国で発生したSARS(鳥インフルエンザ)や2005年の反日デモ等により、隊の派遣を見送らざるを得ない状況に直面したこともありましたが、実施時期の変更や少数での派遣(2名)等にて対応し、これまで1度も途絶えることなく活動を続けています。
人口が増加し経済も豊かになる一方で、食用家畜が増加し、それらが草原の草木を食べつくすことで、中国の内モンゴル自治区では今でも「砂漠化」が進んでいます。「緑の協力隊」はこの砂漠化した土地をもとの緑の地に再生させる活動をしています。そしてこの活動は私たちが「木を植える活動」に留まらず、「植えた木や育った森を管理する活動」にまで進化しています。
2006年には富士フイルム中国(FFCN)より初めて1名の方が参加されました。
その方が初めての緑化活動を体験して、国境を越えて活動する「緑の協力隊」に大変感銘を受けたそうです。以来、毎年約30名ものメンバーに参加いただき共に活動しています。今ではCSR活動の一環として、主体的かつ積極的にこの緑化活動に取り組んでいます。FFCN隊との交流は「緑の協力隊」に日本から参加するメンバーの楽しみの一つになっています。
環境問題に対し地球市民の一人として向き合う時代です。「緑の協力隊」はより一層意義深いものになっていると認識し、今後も活動を継続します。この活動には砂漠化した土地が緑に再生することへの「感動」や、共に汗をかき合う仲間との「出会い」、そして「笑顔」が詰まっています。ボランティア活動に関心のある皆様、是非一度「緑の協力隊」に参加いただき、この活動を体験してみてください。誰かのために、そして自分のために。
徐 瑞馥
今年は、中国での植林ボランティア活動を展開以来15周年を迎え、特別な意義のある年です。
富士フイルム労働組合が労働組合結成50周年を期に発起したこの活動に、2006年からFFCNが共同参加させていただいています。現在、FFCNの社員だけでなく、中国の現地法人各社のボランティア代表や、会社外部から募集したボランティアの他、メディア関係者などで中国チームを形成しています。中国側の参加人数も2006年の1名から、30名規模にまで拡がってきました。皆様のご支持のもと、この活動は既に富士フイルムグループの中国におけるCSR活動の重要な構成部分となっています。
中国人として、内モンゴルでの、緑化活動のためにわざわざ日本から現地に来て頂いていることに心より感謝申し上げます。また、この活動を通じて、多くのボランティアの方々とお会いすることは非常に嬉しく、皆様の国境を越えた環境保護の行動に感銘を受けております。緑化活動を通じて、日中のボランティアは一つのチームになり、一緒に緑化作業を行い、楽しく交流し、そこから生まれた友情は忘れることなく大切にしたいものとなっています。
先見隊の派遣からスタ-トした共同参加の7年を通じて、この15年間の緑化活動継続のために、富士フイルム労働組合の皆様が多くの心血と力を注いでいることを感じております。この道のりを記念に残すために、また、多くの人々に環境保護の意識を喚起し、行動開始の後押しとなるよう、FFCNは15年間の活動の足跡を記した書籍の出版及び記念ビデオの編集を企画致しました。書籍とビデオの編集にあたり、取材作業では、日本の皆様から多大なご協力を頂きました。編集作業は現在順調に進められており、年内には完成できる見込みです。
内モンゴルの“ホルチン砂漠”を“緑豊かな草原”に再生するためには、まだまだ長い道のりが必要と思います。緑化活動の継続により、砂漠に緑の地域が拡大し、生態系に良い変化を起こすことで、我々の行動は意義あるものとなります。世界はひとつずつ変えることができると信じて、私たちは今後も引き続き努力してまいりたいと思います。
北浦 喜夫さん
富士フイルム労組隊15周年、誠におめでとうございます。同時に、当会へのご支援も10周年となりました。この間、多大なご理解ご協力を賜りましたこと、当会を代表し、また現地政府・住民に成り代わり、篤く改めて御礼申し上げます。10年間、多くの組合員の皆様にお越しいただき、また富士フイルム中国(FFCN)の参加もあり、砂漠化した土地が着実に緑を取り戻しております。何よりの喜びは、住民、参加者の皆様、そして我々と三者が同じ目的に向かって汗し、成果を分かち合えたことです。しかし、我々の活動は、広大なホルチン砂漠のごく一部に過ぎません。富士フイルム隊の益々のご発展をお祈りすると共に、今後とも変わらぬご支援・ご協力を賜りますよう、宜しくお願い申し上げます。