2018年 「緑の協力隊 第21次隊」 リポート
富士フイルム労働組合は社会貢献の一環として、緑化ボランティア活動「緑の協力隊」を継続的に行っています。21年目を迎える今年は7月28日~8月2日、ベトナムでマングローブの植林活動を行いました。当地での植林活動は昨年に引き続き2回目で、今回は、富士フイルム、富士フイルムビジネスエキスパート、富士フイルム静岡、富士フイルム生協から計18名が参加しました。
植林活動を行ったベトナム・カンザー地区は、多種多様な生物が生息するマングローブ林が広がる緑と水の豊かな場所でしたが、ベトナム戦争で米軍が散布した枯れ葉剤によって4万ヘクタールが消滅するというダメージを受けました。終戦後、国立公園に指定され、現地の方々や海外ボランティアの地道な植林活動によって消失した森の75%が回復してきていますが、海岸浸食による生態系破壊の影響があり、今でも植林活動が必要とされています。
参加者はまず、カンザー国立公園スタッフからのマングローブ林再生についてレクチャーを受け、活動の背景や意義を学びました。その後、ベトナムを管轄する現地法人であるFUJIFILM VIETNAM Co., Ltd.より5名が加わり、マングローブの幼苗540本の植え付けと、より定着率の高い苗木450本の植樹を実施しました。炎天下で汗をかきながら、また、スコールに降られ泥にまみれての作業でしたが、参加者同士が声をかけ合いながら、一丸となって植林をやり遂げました。
また、参加者は戦争証跡博物館などベトナム戦争にまつわる施設を視察し、マングローブ再生活動の発端となったベトナム戦争の背景や戦争そのものの恐ろしさを改めて学び、本活動の目的や意義を再認識することができました。
VOICE
先端コア技術研究所
吉澤 宏俊
「緑化活動をしたぞ!」との強い充足感を得られた活動でした。強い日差しの中、数百もの苗木をバケツリレーで運び、植えるという大変な作業でしたが、大きな達成感を得ることができました。
この達成感は、ベトナムが経験した悲惨な戦争からの復興、未来につながる活動に貢献したいという強い意識を持っていたから得られたのかもしれません。
また、歴史ある建築物や地元市場を見学しベトナムの文化や日常生活にしっかりと触れることができました。非常に充実した活動でした。
有機合成化学研究所
白兼 研史
これまでボランティアなどにはあまり参加したことはありませんでしたが、植林活動に参加して「1度の活動による貢献度は小さくても、それが積み重なることで社会貢献につながる」ことを実感し、貴重な体験になりました。
社会貢献活動に興味はあるけど参加方法が分からない、もしくは機会がない方は、緑の協力隊に参加することで次の活動につながるきっかけになると思いました。
また、日ごろ関わる機会がない富士フイルムグループの方とも交流でき、非常に有意義な時間を過ごせました。
吉田サイト 技術部 技術課
深澤 英雄
現地ガイドの分かりやすい説明やスタッフの細部に行き渡った心遣いで、何の心配もなく緑化活動や旅行を楽しむことができました。メンバーにも恵まれ、子供たち共々有意義な時間を過ごすことができました。
メンバー全員で汗まみれ、泥まみれになりながら、予定数全てを植林した後の充実感、達成感で心地よかったです。
開成支部
法月 祐太朗
今回のベトナムへの緑の協力隊派遣は、手探りだった昨年の初派遣の経験を生かしつつ、今後継続していける活動内容へブラッシュアップする重要な位置づけのものでした。台風12号の影響で成田発のフライトが遅れるトラブルもありましたが、ベトナム到着以降は順調に進めることができました。
昨年の振り返りを踏まえて、活動の背景や目的をより理解できるように戦争証跡博物館の事前見学を追加し、また、植林活動のボリュームを見直すことで、昨年以上に充実した活動になったと思います。
さらに、今回はFUJIFILM VIETNAM Co., Ltd.メンバーと共同で植林活動を行い、国境を越えた富士フイルムグループの交流を深めることもできました。
日ごろの生活では経験できない多くの気づきを得られる緑の協力隊に一人でも多くの組合員に参加していただきたいと思いますので、奮ってご参加ください。