グループパーパスの実現に向けて働くことができる環境のもと、多様なストーリーを持つ従業員がアスピレーションを持って主体的に挑戦することを目指しています。
事業と人材のトランスフォーメーションを実現するうえで、重視しているのが、「S-T-P-D(See-Think-Plan-Do)」のマネジメントサイクルです。「事実をしっかり見て、深く考えて本質をとらえた課題を形成し、目的と目標を明確にしたうえで、具体的な解決シナリオ描き、目標達成までやり抜く」ことをすべての事業、機能における共通の仕事の進め方として展開・浸透させています。
S-T-P-Dは、変化の激しい時代や未知の領域に挑む時に特に有効な行動のサイクルであり、当社の根幹を支える思考のあり方です。
変化を作り出していく際は、過去の経験則が通用しない場面に多数直面します。これまでに経験したことがない局面において自分で判断を下していくためには、物事の本質や原理原則を理解し、単に起きている問題を解決するのではなく真にやるべき課題を形成する力を、S-T-P-Dの実践を通じて養っていきます。
そして最も重要なことは、自分の課題に対して、その上位目的を必ずとらえることです。そのために「See-Think」のプロセスを繰り返し、課題の背景や真の目的、自らの役割を深く考察して明確化します。そのうえで機動的に「Plan+Do」を実行して、最後に次の「See」につなげるという「S-T-P-Dサイクル」をスピーディーに回すことで、主体的に課題に取り組む姿勢が養われます。
富士フイルムグループでは、従業員一人ひとりが「変化を成長のチャンス」ととらえて挑戦し、主体的に成長する意欲を高めることを目的に、自己成長支援プログラム「+STORY(プラストーリー)」を展開しています。
この「+STORY」という言葉には、従業員が変化を成長のチャンスととらえ、目の前の仕事に一生懸命取り組む中で得られた感情や経験、人との出会いを自分の糧としながら、一人ひとりが自分の物語を紡いでいくという意味が込められています。
100人いれば100とおりのストーリーが紡がれていくため、そうした従業員の多様なストーリーが富士フイルムグループの原動力になると考えています。
+STORYの考え方のもと、上長と部下による「+STORY対話」、社内オンラインライブ「+STORY LIVE」、学びのプラットフォーム「+STORYアカデミー」、社内公募制「+STORYチャレンジ制度」などの施策を展開しています。
こうした+STORY各施策と+STORYの理念をつなぐ考え方として「+STORY成長サイクル(下記図参照)」があります。
+STORY各施策はすべてこのサイクルに紐づいており、成長サイクルを回すための後押しをするものとして各年代・各階層に対して展開しています。
業務目標面談とは別に一年に一度上長との対話を実施し、各自の経験を振り返る機会を設けています。
富士フイルムグループでは従業員がすべての経験を自分の糧としながら、各自のストーリーを積み重ねることを大切にしており、上長はこの対話を通じて部下のアスピレーションを醸成し、挑戦意欲を引き出しています。
また、海外でも各社の人事と連携しながら現地従業員の価値観や文化の違いなどを踏まえ、各社の状況を反映させた+STORY対話を欧州やシンガポールなどで開始し、ほかの地域への導入に向けた準備も進んでいます。個人の経験を意味づけて糧にすることで、次の成長に結びつけていく当社独自の人材育成の考え方は、人材の流動性が高い海外においても従業員の共感を得ており、今後も展開を広げながらグループ全体で従業員が活躍できる環境づくりに注力していきます。
他者の経験から気付きや学びを得ることを目的に、富士フイルムグループで働く多様な従業員が登壇し、自身のストーリーやアスピレーションを共有するオンラインライブを毎月開催しています。
従業員の主体的な学びを支援・促進するため、ビジネススキルやMBA講座のエッセンスを中心とした専門領域から、語学、専門技術などの実務領域に至るまで、2,000を超える多様なプログラムが受講可能な学びプラットフォームを提供しています。
従業員が富士フイルムグループの中で新たなストーリーを紡ぎ、自らの挑戦・活躍のフィールドを広げていく1つのきっかけとして、社内公募制度を整えています。
+STORY各施策が人材育成のための優れた施策であると高く評価され、2023年6月には、HR総研主催の「日本HRチャレンジ大賞2023」で人材育成部門の優秀賞を受賞しました。
また厚生労働省が後援する「HRアワード」運営委員会主催の日本の人事部「HRアワード2023」の企業人事部門でも入賞しました。