営業利益やROIC・CCCなどの経営KPIの達成に向けて、グループの経営情報分析システム「One-Data」を2022年5月から稼働させました。富士フイルムグループは、M&Aなどで多様なグループ会社を受け入れてきたことで、グローバルで約90種のシステムを保有しています。この状況下で、経営に必要な連結データを適時に取得することが「連結経営管理」における課題でした。
これまでの取り組みとして、売上、生産・入出庫・在庫情報を可視化する仕組みを通して、売上高の遂行状況とサプライチェーン全体の施策実行状況をタイムリーに把握し、経営や事業部での分析に活用してきました。さらに迅速に、営業利益やROIC・CCCなどを含む「連結経営KPI」の進捗把握を行うための分析と、データ可視化の機能を強化するとともに、各現場課題へのデータ活用を目指して、One-Dataを構築しました。
データ連携やマスタコードのコンバージョンにおいて、グローバルで定義した共通品目階層への変換など、共通言語化の処理を行っています。これにより、各社の異なるERPから吸い上げた情報をクラウドで即座に共有し、One-Data上で共通言語化された連結経営情報として活用することを可能としています。こうした取り組みにより、組織間での事実認識を完全に一致させることで、生産性の大幅な向上につなげています。