富士フイルムグループは、創業以来「写真文化」の発展のため、写真の素晴らしさ、楽しさ、感動、残す大切さを伝えてきました。2018年度は、写真撮影の中心になったスマホに対応した様々なアプリ、サービスを開始。スマホ時代ならではの新しい写真の楽しみ方を提案、提供しています。また、高性能なミラーレスデジタルカメラなどで撮影した写真を、高画質な銀写真プリントで出力し、「作品」に仕上げてお届けする「プレミアムプリントサービス」を開始しました。銀写真プリントならではの深みのある色調と豊かな階調表現から生まれる立体感のある仕上がりが、パソコンやスマホ上での閲覧とは違った写真の楽しみを提供します。そのほか、写真を飾って子供の自信を引き出す「ほめ写プロジェクト」(トピックス参照)のメインパートナーになるなど、写真のもつ力を生かした当社ならではの様々な取り組みを進めています。
富士フイルムは、公益社団法人 味の素ファンデーションが行う「ガーナ栄養改善プロジェクト」に賛同し、協力しています。同プロジェクトは、ガーナ政府機関や国連、国際NGOなどと連携し、栄養補助食品“KOKO Plus”*1 を販売・普及させることで、栄養不足に陥っているガーナの離乳児を一人でも多く支援することを目的としています。“KOKO Plus”の購入特典としてinstax“チェキ”で撮影した写真を提供したところ、購入者拡大や同製品の継続使用に効果が現れたことから、同法人から当社に協力依頼があったものです。この活動は、アフリカの子供たちの栄養改善と同時に、子供の成長過程や何気ない日常の一瞬を手元に残せる楽しみの普及、拡大につながるものであり、今後も積極的に協力していく予定です。
「ほめ写プロジェクト」は、写真を飾ってほめることで子供の自己肯定感を向上させる新しい子育て習慣を世の中に広めていく活動です。教育評論家の親野智可等(おやのちから)先生が発起人となり、富士フイルムがメインパートナーとして発足しました。親野先生が小学校の教師として多くの子供たちと接する中で感じた、"自己肯定感の高い子供の家庭には、写真が飾られていることが多い"ことに着目。脳科学者の篠原菊紀先生、発達心理学者の岩立京子先生の協力のもと、自己肯定感に関する意識調査や、「ほめ写」の実証実験と脳活動測定を行い、「写真を飾ってほめる」ことの考察を行ってきました。その結果、写真を飾っている家庭の子供が、飾っていない家庭の子供より自己肯定感が高くなることが確認され、2018年8月に本格的に活動をスタート。ウェブサイトでこれまでの調査結果を公開しているほか、実践セミナーやイベントなどの開催を通じて、効果的な「ほめ写」のやり方や、子供の自己肯定感を向上させる様々な情報を発信しています。
日本は他の先進諸国に比べて自己肯定感の低い子供が多いと言われ、文部科学省でも対応策が検討されています。当社は日本中で自信に満ちた子供たちが増えていくことを願い、今後も「ほめ写」を普及させていきます。