CSRマネジメント

マネジメントシステムの活用

富士フイルムグループは、ビジネスのグローバル化ならびにBtoB(ビジネス・トゥ・ビジネス)比率が高まるなか、企業体質の強化と構造改革を進めながら、企業理念の基盤となる企業の社会的責任を果たさなければなりません。そのため富士フイルムグループでは、IMS*1を導入することで、経営の意思を事業プロセスに反映し、事業成果を出すために業務とCSR活動を一体化しました。業務を改めてステークホルダーの視点から評価して、業務の「質」の向上と「環境影響」の緩和や有益な施策による継続的な業務改善につなげています。

富士フイルムグループでは、9つの活動組織体でIMSを活用しており、お客さま満足度向上を目指す活動を進めています。そのために他の有益な規格の統合も視野にいれ、さらなるIMS活用の拡大を行っていきます。

  • *1 IMS:EMS(環境マネジメントシステム)、QMS(品質マネジメントシステム)、OHSMS(労働安全衛生マネジメントシステム)やISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)など、複数のマネジメントシステムを統合したマネジメントシステム。IMSは、Integrated Management Systemの略称。
[図]IMSのPDCAサイクル

統合マネジメントシステム(IMS)活動の紹介

富士フイルム本社グループでは、富士フイルム本社部門より2004年から、品質マネジメントシステム(以下QMS)と環境マネジメントシステム(以下EMS)の統合運用による統合マネジメントシステム(以下IMS)の構築に取り組みました。2006年にIMSの運用証明を取得しています。その後、QMSやEMSが個別活動であった生産部門や、グループ会社へのIMSの適用拡大を進めました。現時点は、富士フイルムグループとして9つの活動組織体(図表を参照ください)があります。また組織の特長に合わせて、情報セキュリティマネジメントシステム(以下ISMS)や労働安全衛生マネジメントシステム(以下OHSMS)の規格拡大も進めています。
富士フイルムグループでは、IMSを、単にISO規格の要求対応だけでなく、業務に密着させたマネジメントシステムとして経営に役立てる業務変革のツールとして進化させ運用しています。

富士フイルムグループのIMS活動組織体概要(2023年6月時点)

活動組織体名称 参画会社・部門 活動人数 IMS運用証明取得年 特長
富士フイルム本社グループIMS 富士フイルムホールディングス/富士フイルム 本社地区・大宮事業所/グループ会社 約4300名 2006年 本社部門・販売や生産のグループ会社が参加。
QMS、EMS、OHSMS、ISMS、苦情対応MSの5規格統合マニュアルで運用。
富士フイルム神奈川事業場IMS 富士フイルム 神奈川事業場部門/研究所/グループ会社 約3200名 2009年 国内生産拠点では最大のIMS活動人数規模。QMS、EMSの2規格統合運用。
富士フイルム富士宮事業場IMS 富士フイルム 富士宮事業場部門/グループ会社 約1100名 2011年 QMS、EMS、OHSMSの3規格統合運用。
富士フイルム吉田南事業場IMS 富士フイルム 吉田南事業場部門/研究所/グループ会社 約700名 2011年 QMS、EMS、OHSASの3規格統合マニュアルで運用。
富士フイルム九州IMS 富士フイルム九州*2 約300名 2008年 QMS、EMSの2規格統合運用。
富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズIMS 富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ 約400名 2008年 OHSASを営業部門にも適用したQMS、EMS、OHSMSの3規格統合運用。
富士フイルムオプトマテリアルズ吉田工場IMS 富士フイルムオプトマテリアルズ*2吉田工場IMS 約350名 2004年 富士フイルムグループで初のIMS認証取得。
富士フイルム和光純薬IMS 富士フイルム和光純薬/富士フイルムワコーケミカル 約1700名 2020年 QMS、EMSの2規格で統合運用。
富士フイルムビジネスイノベーションIMS 富士フイルムビジネスイノベーション/グループ会社 約26000人 2016年 QMS、EMS、ISMSは全組織で運用。OHSMS含めた4規格統合運用。

 

*2 富士フイルム九州、富士フイルムオプトマテリアルズは、2023年7月1日付で富士フイルムマテリアルマニュファクチャリングに変更。