富士フイルムホールディングス株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長・CEO:後藤 禎一)は、アンメットメディカルニーズへの対応や医療アクセス向上に資するバイオCDMO※2事業にかかる資金調達手段として、ソーシャルボンド(社会貢献債)の発行を2024年7月に予定していることをお知らせいたします。発行金額は最大2,000億円で、国内社債市場におけるソーシャルボンドの発行では最大規模となる見込みです。なお、当社がソーシャルボンドを発行するのは、2022年4月以来2回目です。
バイオ医薬品は、難病・希少疾患をはじめとするアンメットメディカルニーズへの高い治療効果が期待されています。バイオ医薬品の開発増加や既存製品への需要拡大などにより、2022年から2030年にかけて年平均8%の市場成長※3が予想されています。世界的に需要が拡大する中、バイオ医薬品を安定的に供給できる生産体制の構築は、医療サービスへのアクセス向上のため、より一層重要な課題となっており、バイオCDMOによる生産能力増強はこの課題への有効な解決策の一つになります。
富士フイルムのバイオCDMO事業では、抗体医薬品のみならず最先端医療分野の遺伝子治療薬や細胞治療薬などのプロセス開発受託・製造受託用の設備増強など積極的な投資を行い、バイオ医薬品の需要拡大に応えてきました。現在、米国やデンマークにおいて増強している大型新規設備を、今後2024年から2026年にかけて円滑に立ち上げ、生産能力を大幅に拡大していくとともに、高効率・高生産性技術の開発などを推進してさらなる事業拡大を進めていきます。
この度発行するソーシャルボンドにより調達された資金は、バイオCDMO事業の成長に向けた投資に充当し、高品質なバイオ医薬品の安定供給を通じたアンメットメディカルニーズへの対応や医療アクセスの向上に寄与します。
富士フイルムは、2030年度をゴールとするCSR計画「Sustainable Value Plan 2030」※4において「健康」を重点分野の一つと定めています。最先端の製品・サービスのグローバルな提供を通じて、世界の医療の発展と人々の健康の維持増進に貢献していきます。
1. 今回発行する社債の概要
- 名称
富士フイルムホールディングス株式会社 第20/21/22/23回無担保社債
(社債間限定同順位特約付)(ソーシャルボンド)- 社債総額(予定)
総額最大2,000億円
- 年限(予定)
3年/5年/7年/10年
- 発行時期(予定)
2024年7月
- 資金使途
バイオCDMO事業における、製造拠点の新設、M&A、生産能力増強に係る設備投資、高効率・高生産性技術の開発などに係る既存投資のリファイナンスに充当
- ストラクチャリング・エージェント※5
大和証券株式会社
- 主幹事証券会社
大和証券株式会社、野村證券株式会社、SMBC日興証券株式会社、みずほ証券株式会社
2. ソーシャルボンド・フレームワークの策定およびセカンド・パーティ・オピニオンの取得
本ソーシャルボンドの発行にあたり、①調達資金の使途、②プロジェクトの評価および選定のプロセス、③調達資金の管理、④レポーティングの4つの要素について記載したソーシャルボンド・フレームワークを新たに策定するとともに、本フレームワークに関して外部機関であるDNVビジネス・アシュアランス・ジャパンよりICMAの「ソーシャルボンド原則2023」および金融庁の「ソーシャルボンドガイドライン2021年版」との適合性に関する外部評価(セカンド・パーティ・オピニオン)を取得しています。
富士フイルムのバイオCDMO事業の中核会社について
富士フイルムは英国・米国・デンマークに拠点を有するFUJIFILM Diosynth Biotechnologiesを中核会社としてバイオCDMO事業に取り組んでいます。抗体医薬品やタンパク製剤、遺伝子治療薬、ワクチンなどあらゆる種類のバイオ医薬品の開発・製造受託を行うFUJIFILM Diosynth Biotechnologiesは、30年以上にわたる実績・経験を持ち、業界をリードする独自の高生産性技術「pAVEway™」「Apollo™X」を活用した細胞株開発からプロセス開発、治験薬製造、商業生産まで包括的な受託サービスを提供しています。
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