富士フイルムグループは、「写ルンです」のリユース・リサイクル循環システム、複合機の循環システム確立、銀等資源の回収再利用など、資源循環に積極的に取り組んでいます。3R(リデュース、リユース、リサイクル)を考慮した製品設計、製造段階でのロス削減、使用 済み製品の回収・リユース・リサイクル、廃棄物の有価物化・リサイクル活用など、ライフサイクルでの総合的な取り組みにより、資源の 有効利用、廃棄物削減を進めてきました。
富士フイルムグループは、世界的な循環経済への移行の潮流をとらえ、2024年度、新たにグループの資源循環方針「新たな採掘資源*1投入量ゼロを目指す」を策定しました。本方針のもと、「生産活動で生じる廃棄物削減」に加え、製品ライフサイクル全体(原材料調達・製造・使用・廃棄)を管理対象とすることで、新たな採掘資源の使用削減と循環の促進を図ります。
- *1 原油や鉱物資源などの再生不可能な採掘資源
医療用X線フィルムや各種機能性フィルムの研究開発・製造をおこなう富士フイルム 富士宮事業場では、2020年より事業場全体での廃棄物削減プロジェクトを立ち上げ、3年間で約3分の1まで廃棄物量を削減しました。プロジェクトでは、同事業場で発生する廃棄物の多くを占める、各種機能性フィルムの原料であるPET(ポリエチレンテフタレート)関連の廃棄物削減に狙いを定め、「PET樹脂製造工程での廃棄物削減」と「PET関連廃棄物のリサイクル推進」を進めました。

各種機能性フィルムの原料となるロール状のPETフィルム
複合機・プリンターなどを提供するオフィスソリューション事業においては、「使用済み商品は、廃棄物ではなく、貴重な資源である」という考え方に基づき、1995年に製品企画/開発/製造段階から廃棄に至る商品のライフサイクル全体を視野にいれた循環型システム「クローズド・ループ・システム」を導入し、資源循環への取り組みを積極的に行っています。

「アスタリフト」シリーズなどの機能性化粧品やサプリメントを提供しているコンシューマーヘルスケア事業においては、「アスタリフト」シリーズの容器のレフィル化によるプラスチック使用量の削減などを通じたCO2排出量の削減や廃棄物削減に取り組んでいます。
「いつでも、どこでも、誰でも簡単に撮れる」をコンセプトに開発されたレンズ付フィルム「写ルンです(うつるんです)」は、「部品点数の徹底的な削減」、「複数の機種で使える部品設計」、「リサイクルを前提としたネジや接着剤を使わない製品設計」など、環境に配慮した設計になっています。

(富士フイルムビジネスイノベーション)