富士フイルムホールディングス

CSR活動報告│環境

【重点課題1】気候変動への対応

富士フイルムグループにおけるCO2排出削減

2018年度、富士フイルムグループは製品ライフサイクルでのCO2排出量を対前年8.3%減と大幅に削減しました。目標「2030年度までにCO2排出量30%削減(2013年度基準)」に対し22%削減と、着実にCO2排出削減を進めています。特に、製品ライフサイクルの「製造」ステージでの排出削減には、全社で推進している省エネルギー活動が寄与しています。2018年度は富士フイルム神奈川事業場で、磁気記録テープ塗布工程で用いる乾燥風を効率的に加温させるための熱の再利用や、溶剤揮発量に合わせて送風量をフレキシブルにコントロールする送風設備の導入により、大幅な省エネに繋げることができました。

2016年度、FUJIFILM Manufacturing Europe B.V.は使用電力の100%を再生可能エネルギーとし、さらに2018年度にはFUJIFUILM Printing Plate (China) Co.,Ltd.が大型の太陽光発電設備を設置するなど、積極的に再生可能エネルギーを導入しています。また、富士フイルムグループでは、お取引先への説明会で省エネや再エネ設備導を働きかけると同時に、富士フイルムエンジニアリングの保有する省エネ技術を紹介する活動などで、サプライチェーン全体での気候変動への対応を進めています。

富士フイルムグループは、2019年1月、再生可能エネルギー導入目標を策定しました。省エネルギーの追求と、再生可能エネルギーの導入を両軸としてCO2排出削減を推進します。

富士フイルムグループは、2030年に向けたCO2排出削減の取り組みにより、「We Mean Business*1」の気候変動イニシアチブ「SBT(Science Based Target)」の認定を受け、「気候変動対策への責任ある関与」にもコミットしています。

  • *1 We Mean Business:企業や投資家の温暖化対策を推進している国際機関やシンクタンク、NGO等が運営している環境プラットフォーム
[図]富士フイルムグループの2018年度の実績

富士フイルムグループの2018年度の実績

  • * 排出権行使分を使用と廃棄に配分

社会でのCO2排出削減への貢献

富士フイルムグループは、「製品の環境配慮設計」の社内規則に基づき、製品・サービスによる環境負荷の削減を進めています。2018年度には、さらなる環境配慮製品の創出のため、環境配慮の一定基準を満たした製品を社内認定する「Green Value Products」認定制度をスタートし、92製品を認定しました。

目標「2030年度までに社会での50百万トンのCO2排出削減に貢献」に対し、2017年度から2018年度までの累積貢献量は9.1百万トン、18%の進捗率となりました。社会でのCO2排出削減に貢献した代表的な製品は下記の通りです。

  • データアーカイブストレージシステム:アーカイブデータをサーバー保存から大容量磁気テープ保存へ転換することによる省エネ

  • 印刷材料の無処理サーマルCTPプレート:現像工程が不要になることによる資源やエネルギーの削減

  • 複合機及びそのソリューション:省エネ性能の向上や再生機の活用、最適なプリント環境を管理するソリューションによる資源やエネルギーの削減

  • 医療ITシステム:業務の効率化による資源やエネルギーの削減

ドキュメントソリューション分野では、最適なプリント環境を提供するオフィス機器の統合管理ビジネスと再生型機ビジネスを統合・進化させ、省エネ・省資源・利用者の生産性向上を実現するソリューション「マネージド・プリント・サービス(MPS)」を展開。オフィスの出力環境の最適化を通じて、地球環境や働き方改革に顕著に貢献したとして「平成30年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(対策技術先進導入部門)」を受賞しました。

その他、CO2排出削減の仕組みの一つ「カーボン・オフセット」*2 を、2016年度から化粧品に適用し、2018年度には無処理CTPプレートにも拡大、2分野でお客様と共にCO2排出量削減に取り組んでいます。

 

  • *2 カーボン・オフセット:日常生活や経済活動で避けることができないCO2の排出について認識し、できる限り削減努力を行った上で、どうしても減らせなかった分のCO2排出量を、他の場所でのCO2排出削減活動によって得られた削減分で埋め合わせ(オフセット)すること。本取り組みは、経産省が推進する「カーボン・オフセット制度」で認証を取得

活動トピックス

再生可能エネルギー由来電力への変換

事業活動での100%再生可能エネルギー利用を目指す「RE100」に加盟

[ロゴ]RE100

富士フイルムグループでは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入を進めており、2019年1月に再生可能エネルギー導入目標を設定しました。2030年度に購入電力の50%、2050年度にはすべての購入電力を再生可能エネルギーに転換する目標です。さらに、高温の蒸気と電力を同時に発生させるコジェネレーション自家発電システム*3に使用する燃料を水素燃料に転換するなど新たな技術を取り入れ、当社が使用するすべてのエネルギーでCO2排出量ゼロを目指します。

富士フイルムホールディングスは、こうした取り組みの一環として、事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」*4に加盟しました。本目標は、RE100の趣旨に沿った取り組みとして、RE100を運営する国際NPO「The Climate Group」から認定を受けています。当社はRE100加盟を通じて、脱炭素化へのアプローチを社会に提示し、脱炭素化社会の実現をリードしていきます。

  • *3 コジェネレーション自家発電システム:富士フイルムグループが生産する各種高機能フィルムは、生産工程の一部で工程内を高温状態に維持するための高温の蒸気が必要となる。そのため、高温蒸気とその他の工程で使用する電気を同時に発生させるコジェネレーション自家発電システムの活用により、生産工程内での高いエネルギー効率を維持している
  • *4 RE100:気候変動対策を推進する国際NPO「The Climate Group」が、企業に環境影響の情報開示・管理を促している国際NPO「CDP」とのパートナーシップの下で運営するイニシアチブ。事業活動で使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す企業で構成されている
[図]富士フイルムグループの今後のエネルギー構成比推移

富士フイルムグループの今後のエネルギー構成比推移

新たな環境配慮製品の仕組み

製品の環境負荷低減への貢献度を明確化し、3段階で評価

[ロゴ]Green Value Products

富士フイルムグループは2018年度より、環境配慮製品を社内認定する富士フイルムグループ「Green Value Products」認定制度を導入しました。製品のライフサイクル視点で、製品の用途や特徴に基づき評価項目やその重みづけを設定する「製品群別の評価基準」を策定。この評価基準に基づく環境配慮設計アセスメントにより、製品の環境価値を明確化し、各評価項目の総合評価点によって製品が3つのランクで認定される仕組みです。

2018年度は、最高位ダイヤモンド・ランクとして、現像処理不要により省資源、省エネルギー、水使用量削減、廃棄物削減を達成した「新聞用完全無処理サーマルCTPプレートSUPERIA ZN-II」を認定。ゴールド・ランクに、大幅な省エネを達成した「枚葉型インクジェットデジタルプレス JetPress750S」や、大容量磁気テープにより社会のCO2排出削減に貢献する「データアーカイブストレージシステム」、省エネや使いやすさの両立と静音性を進化させた「カラー複合機ApeosPort / DocuCentre-VI C7773/7771シリーズ」などを認定したほか、計92製品を認定しました。

今後もこの制度を利用し、開発段階から環境負荷を低減する製品・サービスの開発と普及を進めます。

各事業会社の活動

「完全無処理サーマルCTPプレート」によるCO2排出量削減活動(富士フイルム)

化粧品分野でのカーボン・オフセットによる地球温暖化対策(富士フイルム)

気候変動への対応(富士ゼロックス)