CSR活動報告

ザンビア共和国での取り組み

-世界での結核終息に向けた取り組み-

結核の高蔓延国に位置づけられ、早期発見・早期治療に向けた対策が急がれるザンビア共和国(以下、ザンビア)。富士フイルムグループは、NPOと連携し、都市部から離れた地域の検診体制を整備することで、検診機会の格差解消に貢献しています。

ザンビアの基礎データ

  • 人口 : 2,001万人
  • 面積 : 75.261万km2
  • 首都 : ルサカ
  • * 外務省「ザンビア共和国基礎データ」から引用。(2024年6月時点)

結核に関するデータ

ザンビアの人口10万人当たりの罹患者数は300人近くにも上り、深刻な状況です。

  • 年間罹患者数 : 約5万9,000人
  • 人口10万人当たりの罹患者数 : 295人
  • * 世界保健機関(WHO)「Tuberculosis profile: Zambia」から引用。(2024年6月時点)

医療体制の整っていない地域の人々は、受診のために都市部の病院まで行かなければならず、移動時間や費用の関係でなかなか検診を受けられずに重篤化するケースが相次いでいます。

富士フイルムグループの取り組み

2023年5月、認定NPO法人ロシナンテスの協力の下、携帯型X線撮影装置1台を中央州にあるリテタ郡病院に試験導入。本装置を必要に応じて州内の4つの医療施設に貸し出し、結核の巡回検診を行いました。

2023年8月~2024年1月の半年間で、結核の疑いがある人々に対し1,140件のX線検査を実施し、陽性と診断された121人全員が医療機関で治療を受けました。また、この取り組みにより、これまで必要だった都市部の病院までの移動費など、金銭的負担は合計で約270万円削減されています。

さらにロシナンテスは、2024年4月から携帯型X線撮影装置4台を正式導入。州内で巡回検診を行うための仕組みづくりを本格的に始めています。

X線撮影の様子

撮影した胸部X線画像を確認するロシナンテス職員と医療施設の看護師

X線撮影で使用する機器を準備

各国での取り組み