富士フイルムホールディングス

CSR活動報告

健康

ヘルスケアにおける予防・診断・治療プロセスを通じて健康的な社会を作る

[図]2018年度の活動ポイント

2018年度の主な活動

【目標】新たな治療ソリューションの開発

自家培養表皮ジェイス(左)と自家培養角膜上皮(EYE-01M)(右)

再生医療

  • 「自家培養表皮ジェイス®」が遺伝性の皮膚難病である表皮水疱症を治療する再生医療製品として保険適用
  • 自家培養角膜上皮(開発名:EYE-01M)の製造販売承認を眼科領域の再生医療等製品において国内で初めて申請
  • 「自家培養表皮の開発」で平成31年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞」を受賞

感染症への対応

  • 肺炎などの呼吸器感染症を主な適応症として中国でキノロン系経口合成抗菌薬が輸入医薬品承認を取得

  • 中耳炎や副鼻腔炎など耳鼻咽喉科感染症の治療薬として日本で新規抗菌薬の製造販売承認申請

  • 国内初となる口腔粘膜付着型の抗真菌剤口腔咽頭カンジダ症治療剤「オラビ®錠口腔用50mg」新発売

中枢神経系疾患への対応

  • 脳卒中後のリハビリテーション効果を促進する新薬候補化合物の臨床第Ⅱ相試験を開始

【目標】新たな治療ソリューションへのアクセス向上

開発・生産受託での貢献

  • 米バイオ医薬品*1 大手バイオジェン社の製造子会社を買収

  • 抗体医薬品の開発期間を大幅短縮、受託業界で最短となる34週間を実現

  • 培養から精製までの高性能・高効率な全工程連続生産システムを開発

先端医療を支える製品の開発・普及での貢献

  • アルツハイマー型認知症などの神経疾患領域において、ヒト生体に近い環境で新薬の評価に貢献する創薬支援用iPS細胞由来分化細胞「iCell® Microglia(アイセル ミクログリア)」発売

  • 新たに設立した「富士フイルム和光バイオソリューションズ」で創薬支援業務や検査業務の受託サービス開始

  • *1 バイオ医薬品:化学合成でつくられる従来の低分子医薬品では実現できない作用を持つ、たんぱく質などの生体分子を活用した医薬品で、インスリン、ワクチン、抗体医薬品などを含む。抗体医薬品とは、生体内で病原菌やがん細胞などの異常な細胞を認識して生体を保護する免疫システムの主役である抗体を主成分とした医薬品

今後の活動・目標

  • 当社グループによる再生医療製品の上市・適応拡大及び同製品の製造受託拡大への取り組み

  • 当社新薬パイプラインの開発の加速

  • バイオ医薬品の製造受託拡大

  • 新たな先端バイオ医療(遺伝子治療など)を支える「培地」や生産技術などの開発と普及

2018年度の主な活動

【目標】医療従事者の負担を軽減するAI/IoTを活用したサービスの拡大・普及

東京・丸の内に開設された「Brain(s)」。AI技術の開発とともに、AI/ICT人材の育成も行う

  • アカデミアとの共創で、健康をはじめとした社会課題を解決するより高度な次世代AI技術の開発拠点「FUJIFILM Creative AI Center「Brain(s)(ブレインズ)」開設(2018年10月)
  • 京都大学と共同でAI技術を用いた間質性肺炎*2 の診断支援技術の開発に成功(2019年4月)
  • 医療AIの技術ブランド「REiLI」初の製品として、AI技術を活用し診断を支援するAIプラットフォーム「SYNAPSE SAI viewer」を販売開始(2019年7月)
【目標】開発途上国における結核の早期発見診断システムの普及
  • 富士フイルムとFIND*3 が日本発の革新的な治療薬、ワクチン、診断薬の創出を目的とするグローバルヘルス技術振興基金(GHIT Fund)を得て開発を進める、結核の高感度な迅速診断キット「TB-LAM」が第2期(2018〜2022年度)に採択され、臨床試験を継続

【目標】新興国での検診システムの普及、医療環境改善の支援
  • 2014年度にJICAで採択され、2017年度より開始したブラジル「遠隔画像診断技術を活用した医療連携普及促進事業」を継続実施(2019年3月終了)

  • 南アフリカ、ミャンマー、キルギスなどで技術指導のためのワークショップを開催

*2 間質性肺炎:肺に炎症が生じ、肺が硬くなる病気の総称。アスベストなどのじん肺のように原因が判明している間質性肺炎から、原因が不明の特発性間質性肺炎まで多岐にわたる。特発性間質性肺炎は治療が困難な指定難病

*3 FIND(Foundation for Innovative New Diagnostics):開発途上国に適した、感染症の新たな診断技術の開発と普及を目的とした活動を行っているスイスの非営利組織

今後の活動&目標

  • 「 Brain(s)」を拠点に先進医療AI技術の研究開発・ソリューションの社会実装を加速

  • 「 TB-LAM」のWHO推奨及び製品化に向けてさらなる臨床試験を実施。「2030年までに結核流行終息」への貢献を目指す

  • 新興国での検診システムの普及、医療環境改善のための教育指導の継続

2018年度の主な活動

  • 健康診断を法的義務とされていない健康保険組合員の「被扶養者」を中心に、自己採血による郵送血液検査サービス「Curesign(キュアサイン)*4」の普及推進を継続

郵送血液検査サービス「キュアサイン」

*4 Curesign:採血キットでほんの数滴の血液を自分で指先から採血し、郵送で検査センターに送ると、約1~2週間で検査結果の詳細が郵送で届く仕組み。現在、メタボリックシンドローム判定を含む生活習慣病全般14項目の検査、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍のチェックが可能。2018年度現在、年間約14,000人が利用

今後の活動&目標

  • 健康保険組合での導入を加速、保険会社の加入審査への導入を検討

  • 海外への拡大の一環として、JETRO実証事業に採択されたタイでの事業化を実施

2018年度の主な活動

【目標】健康寿命を延ばし、ポジティブな毎日をサポート
  • 腸内環境やお通じの改善、悪玉(LDL)コレステロールを下げるなど、生活習慣病などの改善に役立つ機能性表示食品の発売
【目標】健康的な美しさを維持し、輝き続けたい女性を支援
  • 肌のハリや弾力に関するコラーゲンの新たな機能に着目し、独自成分「ナノレスベラトロールEX」を新開発。同成分を配合した機能性化粧品を発売

  • 最新の紫外線研究を下に開発した「D-UVガード+」を生かした製品を新シリーズとして展開

  • 10万人無料サンプルプレゼントキャンペーンなど、「アスタリフト」の大規模な体験機会を創出

今後の活動・目標

  • 高機能・科学的なエイジングケア製品の体験機会を拡大(2030年までに累計1,000万人体験目標)

  • 当社ヘルスケア関連情報について、体験者のSNSなどでの再発信数向上(2030年までに累計10万件目標)

2018年度の主な活動

【目標】がん検診率を90%以上にする(男女:胃・肺・大腸)
  • 胃内視鏡検査、婦人科がん検診の受診者が順調に増加。特に社内の内視鏡検診に特化したクリニックでは大腸内視鏡検診を奨励、継続的な啓発で利用を促進。2018年度の利用者は2,206人(対前年比7%増)

  • 婦人科系健診受診促進のために検診車等の活用

【目標】労働損失日数の低減
  • 全社健康・メンタルヘルス委員会により、休業者の要因分析から、メンタル疾患に至る前に予兆を把握し、早期対策を講じる取り組みを実践。また、ストレスチェックをもとに組織分析を行い、リスクのある職場へのフィードバックを実施

【その他の主な活動】
  • 2018年7月に、「健康推進グループ」組織を発足。健康保険組合を含むグループ全体で、健康管理目標、施策の共通化を図り、一丸となって推進する体制を構築
  • 2019年9月、グループ従業員のさらなる健康増進強化に加え、健康長寿社会の実現に貢献していくため、健康経営宣言を公表
  • 健康経営優良法人(ホワイト500)を3年連続で取得。併せてグループ会社9社も健康経営優良法人を取得
  • 富士フイルム、富士ゼロックスのグループ各社が健康増進計画のための中期目標、KPI等を設定
  • 健康経営の重点課題となる5つの領域(生活習慣病・喫煙・がん・メンタルヘルス・長時間労働)への取り組み策として、オンライン禁煙プログラム、ウォーキングイベント(歩活)などを推進
  • 当社健康保険組合加入の各グループ会社(85社)について、各社別の健康課題を明確にし、経営トップ宛てに「健康通信簿」を通知
  • 健康管理の仕組みを国内同等に強化した海外駐在員につき、2017年から定期健診の確実実施。また、健康リスクのある対象者への日本の医師からの電話面談・指導を実施

今後の活動&目標

  • グループ全体の従業員の健康増進活動、及び成果の社外発信強化

  • グループ各社経営TOP主導の下、5つの領域対策での目標(KPI)設定と活動推進

  • がん医療費に占める割合が高く、罹患者増加率も高い乳がん、大腸がんを重点とした対策を強化

  • グループ全体の健康意識向上に向けたeラーニング実施

  • 現在実施しているオンライン禁煙プログラム、ウォーキングイベントのさらなる推進、拡大

  • 地域・国の実情に応じた健康増進策の推進、及びグッドプラクティスの共有