富士フイルムにおける植林ボランティア活動
富士フイルム労働組合では社会貢献活動として「緑の協力隊」と銘打ち、継続的に従業員を海外派遣しています。1998年から中国での植林を実施してきましたが、2017年の活動20周年を機に、中国での活動は富士フイルム(中国)投資有限公司(FFCN)が主催する活動に移行し、労働組合としては新たに、ベトナム・カンザー地区でのマングローブ林の再生活動を開始しました。
植林活動の歴史
1998年 | 2001年 |
1次隊 | 4次隊 |
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2002年 | 2006年 |
5次隊 | 9次隊 |
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2007年 | 2016年 |
10次隊 | 19次隊 |
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2017年 | 2021年 |
20次隊 | 22次隊 |
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ベトナムでの植林
富士フイルム労働組合は1998年から中国の恩格貝(クブチ)砂漠及び、中国・内モンゴル自治区ホルチン砂漠の緑化活動に取り組んできましたが、協働で活動を推進してきた富士フイルム(中国)投資有限公司(FFCN)でも活動が定着してきたため、2017年の20周年を機に、労働組合主催の「緑の協力隊」の活動内容の刷新を図り、新たにベトナム・カンザー地区でのマングローブ林の再生活動に取り組むことにしました。
カンザー地区にはかつて、多種多様な生物が生息するマングローブ林がありましたが、ベトナム戦争で米軍が散布した枯葉剤によって4万ヘクタールもの林が消滅するという大きなダメージを受けました。終戦後、その地域は国立公園に指定され、現地の方々や海外ボランティアの地道な植林活動により、現在、消失した林の75%が回復しました。しかし、近年は地球温暖化による海岸浸食も進行しており、生態系の維持・回復のために、継続的な植林活動が必要とされています。富士フイルム労働組合としては、マングローブ林の再生に努めるとともに、戦争による生態系破壊という歴史的な背景を学び、こうした被害を忘れず、二度と繰り返さないという想いで、取り組みを続けています。
緑の協力隊によるマングローブの植林

幼苗の植え付け

植えた幼苗

苗木の植樹
2019年度の活動

中国での植林
富士フイルム(中国)投資有限公司(FFCN)は、2007年の本格参加以来、富士フイルム労働組合と協働で、内モンゴル自治区のホルチン砂漠などで植林ボランティア活動を行なってきました。2020年度は新型コロナウィルス感染症の影響で現地訪問は断念しましたが、その代わりとして従業員の環境問題への意識啓発のため、社内でのコミュニケーションに活用されているスマートフォンアプリ「wechat」を使った教育プログラムを作成し、オンラインイベントを実施しました。
プログラムには過去の植林活動紹介に加え、環境保護にまつわるクイズや、「規定歩数を稼ぐ」ミッションをクリアし、「水滴」に見立てたポイントで苗木を育てるゲームなどを含めることで、従業員が楽しんで参加できる内容を目指しました。
例年は数十名程度が現地に赴き、活動に参加していますが、オンラインイベントにしたことで、これまで現地に行ったことのない従業員を含め、160人が参加しました(2020年8月14日~17日までの4日間)。
また合わせて、従業員からのメッセージを添えた、新たな松の苗木300本と、「富士フイルムの森」の樹木保全のため、協働してきた現地NPO団体「 Greening Network」への寄付を実施しました。
中国では過去23年間の植林活動で、累計42310本の木を植樹し、21ヘクタールの緑化を実現しています。


