富士フイルムでは、富士フイルム労働組合が主体となり、1998年より日本から従業員を派遣して、中国での植林ボランティア活動を継続してきました。2017年の活動20周年を機に、中国での活動は富士フイルム(中国)投資有限公司(FFCN)が主催する活動に移行、労働組合としてはベトナム・カンザー地区でのマングローブ林の再生活動を開始し、活動を行ってきました。現在は、中国ホルチン砂漠での植林ボランティアを中心に活動を継続しています。
1998年 | 2001年 |
1次隊 | 4次隊 |
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2002年 | 2006年 |
5次隊 | 9次隊 |
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2007年 | 2016年 |
10次隊 | 19次隊 |
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2017年 | 2023年 |
20次隊 | 26次隊 |
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富士フイルム(中国)投資有限公司(FFCN)は、2007年の本格参加以来、富士フイルム労働組合と協働で、内モンゴル自治区のホルチン砂漠などで植林ボランティア活動を行なってきました。新型コロナウィルス感染症の影響を受けた2020年~2022年は現地訪問は断念し、その代わりとして従業員の環境問題への意識啓発のため、社内でのコミュニケーションに活用されているスマートフォンアプリ「wechat」をつかった教育プログラムを作成し、オンラインイベントを実施しました。
また、協働してきた現地NPO団体「緑化ネットワーク」への苗木の寄付を実施しました。4年ぶりに現地での活動が可能となった2023年度は、中国のグループ会社から43名の社員が参加して300本の苗木を植樹(2023年8月18日~21日)、また、プロジェクト開始から25周年を記念したセレモニーも開催されました。中国では過去25年間の植林活動で、合計52,520本の苗木が植えられ、34ヘクタールの緑化を実現しています。
富士フイルム労働組合は1998年から中国の恩格貝(クブチ)砂漠及び、中国・内モンゴル自治区ホルチン砂漠の緑化活動に取り組んできましたが、協働で活動を推進してきた富士フイルム(中国)投資有限公司(FFCN)でも活動が定着してきたため、2017年の20周年を機に、労働組合主催の「緑の協力隊」の活動内容の刷新を図り、ベトナム・カンザー地区でのマングローブ林の再生活動に取り組んできました。
カンザー地区にはかつて、多種多様な生物が生息するマングローブ林がありましたが、ベトナム戦争で米軍が散布した枯葉剤によって4万ヘクタールもの林が消滅するという大きなダメージを受けました。終戦後、その地域は国立公園に指定され、現地の方々や海外ボランティアの地道な植林活動により、現在、消失した林の75%が回復しました。しかし、近年は地球温暖化による海岸浸食も進行しており、生態系の維持・回復のために、継続的な植林活動が必要とされています。富士フイルム労働組合としては、マングローブ林の再生に努めるとともに、戦争による生態系破壊という歴史的な背景を学び、こうした被害を忘れず、二度と繰り返さないという想いで、取り組みを行い、2017年から2019年の3年間で、労働組合およびベトナムの現地法人からのべ70名以上が活動に参加しました。